【2026年最新】中目黒再開発とオフィス移転|渋谷・恵比寿との比較から探る拠点選びのポイント
中目黒駅前で進む大規模な市街地再開発は、2033年度の竣工を目指し、駅前の姿を大きく変えようとしています。おしゃれな街として知られる中目黒ですが、再開発によって商業機能や歩行環境が整えば、賃料水準やエリアの評価も今後変わっていく可能性があり、移転先候補として今のうちに検討しておきたいと考える企業も増えています。本記事では、オフィス移転先として中目黒を検討している総務・経営企画部門の担当者に向けて、再開発の計画概要から移転タイミングの見極め方、渋谷・恵比寿・目黒との市場比較、実際の物件探しで押さえておきたい実務ポイントまで、意思決定に必要な情報を整理して解説します。
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中目黒駅前北地区の再開発とは?計画概要と対象エリア

中目黒駅前では現在、目黒区が主導する大規模な市街地再開発事業が進行しています。まずは対象エリアと建物規模、竣工までのスケジュールという基本情報から押さえていきましょう。
再開発の背景と対象となる上目黒エリア
今回の再開発は「(仮称)中目黒駅前北地区第一種市街地再開発事業」と呼ばれ、対象エリアは中目黒駅の北東側、上目黒一丁目20番・21番の約0.6ヘクタールです。山手通りと目黒川に挟まれた駅前一等地にあたり、現在は東急ストア中目黒本店をはじめとする中小規模の商業ビルや、老朽化した木造建築、狭小敷地が密集しています。歩道と車道が明確に分離されていない道路も多く、特に桜の開花シーズンには来街者の集中による混雑と、防災・歩行安全面の課題が指摘されてきました。こうした課題を解決するため、2017年9月に地権者による街づくり研究会が発足し、2020年12月には再開発準備組合が設立され、事業化に向けた検討が進められています。2025年7月には準備組合から目黒区へ「まちづくり提案書」が提出され、これを受けて区は都市計画手続きを開始しました。2025年秋以降、都市計画の原案に関する説明会・意見募集を経て、2026年5月には都市計画(案)が取りまとめられており、区が掲げる「人中心のウォーカブルなまちづくり」という方針のもと、桜の開花シーズンに顕著なオーバーツーリズム対策や、滞留・回遊を生み出す「ナカメの回遊促進拠点」の形成が主要なテーマとして位置づけられています。オフィス移転を検討する企業にとっては、この地区が単なる建て替えではなく、駅前一帯の歩行環境そのものを再設計するプロジェクトである点を理解しておくことが重要です。
高さ160m・延床面積4万4,000㎡の建物規模
計画されている建物は、地下5階・地上37階建て、最高高さ約160m、延床面積約4万4,000㎡という大規模な複合施設です(※1)。敷地面積は約3,660㎡、計画容積率は770%に達し、駅前立地を最大限に活用した高密度開発となります。フロア構成は地下5階から地下2階が駐車場、地下1階から地上3階が商業施設、6階から37階が住宅(約260戸)で、2階・3階には目黒川に面した立体テラスが設けられる計画です。地上広場やテラス広場、歩道状空地などを合わせた約2,230㎡のオープンスペースが確保され、敷地全体の約6割が公共性の高い空間として整備される点も特徴です。事業協力者には丸紅都市開発と東急が参画しており、コンサルタントは日本設計が務めています。住宅部分については長期優良住宅や東京こどもすくすく住宅の認定取得も視野に入れられており、良質な居住環境を伴う複合施設として計画が進められている点も特徴の一つです。オフィス街というよりは「住宅・商業一体型の駅前拠点」として整備される点は、単独のオフィスビル開発とは異なる街全体への波及効果を生む要因になります。
都市計画決定から竣工までのスケジュール
スケジュールは、2026年度の都市計画決定、2028年度の本組合設立、2029年度の権利変換計画認可を経て、2030年度に工事着手、2033年度の竣工を目指す計画です(※1)。
着工から竣工まで約3年、都市計画手続きの開始から数えると8年前後をかけて段階的に進む長期プロジェクトであり、オフィス移転を検討する企業にとっては、着工前・工事期間中・竣工後で街の状況が大きく変わっていく点を念頭に置く必要があります。
- 2026年度:都市計画決定(区域や建物規模が正式に確定する段階)
- 2028年度:本組合設立(権利者による事業実施体制が整う段階)
- 2029年度:権利変換計画認可(既存の土地・建物の権利が新施設の権利へ移行する段階)
- 2030年度:工事着手(周辺環境への影響が本格化する段階)
- 2033年度:竣工(新たな駅前拠点が完成する段階)
このように節目ごとに事業の確度が高まっていくため、移転計画を立てる際はどの段階の情報を根拠にするかを意識しておくと、判断のブレを防ぐことができます。
中目黒再開発がオフィス移転にもたらす3つの変化

大規模再開発は住宅市場だけでなく、周辺のオフィス需要にも波及します。ここでは移転先として中目黒を検討する企業目線で、具体的に何が変わるのかを整理します。
商業機能拡充による昼間人口とオフィス需要の変化
低層部に商業施設が入り、地上広場やテラス広場が整備されることで、駅前の滞留人口・回遊人口の増加が見込まれます。飲食店やサービス業の集積が進めば、周辺で働く従業員のランチや商談の選択肢が広がり、オフィスとしての利便性向上につながります。また、中目黒駅から代官山方面・池尻大橋方面を結ぶ歩行者ネットワークが強化される計画のため、周辺エリア全体の回遊性が高まり、複数拠点を構える企業にとっても移動のしやすさが向上する見込みです。現在課題となっている歩行者と車両の交錯についても、区道の拡幅や歩行者専用化、無電柱化などの基盤整備が計画されており、来客の多い企業にとっては訪問時の安全性・快適性が高まる点もオフィス立地としての評価につながります。
目黒区の賃料・空室率への影響見通し
現時点の目黒区の賃貸オフィス賃料相場は、20〜30坪クラスで坪単価18,000円台、50〜100坪クラスで16,000円台が目安です(※2)。隣接する渋谷区が27,000円台であることと比べると、目黒区はまだ相対的に抑えられた水準です。ただし中目黒駅周辺に限ると事情が異なり、駅近物件では20〜40坪クラスで坪単価30,000円前後、40〜60坪クラスで24,000円台となっており(※3)、すでに目黒区平均を上回っています。再開発による商業施設の充実と街のブランド力向上が進めば、竣工に近づくほど中目黒駅周辺の賃料はさらに上振れする可能性があり、既存ビルの空室が長期化する保証もありません。移転コストを抑えたい企業にとっては、都市計画決定前後の早い段階での意思決定が重要になってきます。また空室率の面では、目黒区は千代田区や中央区といった都心5区と比べてもともと物件供給が限られるエリアであり、駅近・築浅の条件を満たす物件は流動性が低い傾向にあります。再開発によって周辺の建て替えや解体が進めば、一時的に既存ビルの解約が集中する可能性もあるため、移転を急ぐ企業ほど早めに情報収集を始めておくことが望ましいといえます。
街のブランドイメージ向上と採用力への効果
中目黒はもともとおしゃれな飲食店やショップが集積する街として認知度が高いエリアです。再開発によって駅前の景観や歩行環境がさらに整備されれば、「洗練された立地にオフィスを構える企業」というイメージ形成にもつながります。特にデザイン・IT・広告・アパレルなど、感度の高い人材の採用を重視する業種にとっては、オフィスの所在地そのものが採用競争力の一部として機能するケースも少なくありません。目黒川沿いの桜並木という季節性のある景観資産も、企業の対外的なブランディングやオフィス見学時の印象に寄与する要素です。
再開発期間中に中目黒でオフィスを構えるメリットと注意点

再開発は8年前後をかけて進むため、移転のタイミングによってメリットと注意点が異なります。ここでは工事期間中を見据えた実務的な判断材料を紹介します。
竣工前に先行してエリアに拠点を持つメリット
都市計画決定前後の段階で先行してオフィスを構えることで、竣工後の賃料上昇や物件供給の逼迫が本格化する前に、比較的抑えた賃料水準でエリアに拠点を確保できる可能性があります。また、再開発地区周辺の既存ビルに入居しておくことで、竣工後に生まれる新しい商業施設や広場空間の利便性を、追加コストなしで享受できる点もメリットといえます。
工事によるアクセス・周辺環境への影響
一方で2030年度の着工以降は、対象地区周辺で工事車両の出入りや仮囲いの設置が発生する見込みです。中目黒駅前という限られたエリアでの大規模工事となるため、来訪者向けのアクセス動線や騒音・振動への配慮が必要になる場面も想定されます。取引先の来社が多い企業や、静かな執務環境を重視する企業は、対象地区に隣接するビルよりも、駅から少し離れた東山・青葉台エリアなど周辺立地も比較検討しておくと安心です。
賃料が上がる前に動くべきタイミングの見極め方
移転タイミングを見極める上での目安は、2026年度の都市計画決定と2030年度の着工という2つの節目です。都市計画決定によって事業の実現性が明確になると、周辺物件の賃料に再開発効果が織り込まれやすくなる傾向があります。コストを重視するなら都市計画決定前、竣工後の環境変化を見据えたブランディング重視の移転なら着工後から竣工にかけての時期など、自社の移転目的に応じて動くタイミングを整理しておくことをおすすめします。
中目黒と渋谷・恵比寿・目黒のオフィス市場比較

中目黒への移転を検討する際は、近隣の主要オフィスエリアとの比較も欠かせません。ここではアクセス・賃料・企業カルチャーの3つの観点から違いを整理します。
アクセス面で見る中目黒の立地優位性
中目黒駅には東急東横線と東京メトロ日比谷線が乗り入れており、東急東横線の急行・特急利用で渋谷駅まで約3分、日比谷線を使えば六本木駅・銀座駅・秋葉原駅・上野駅にも乗り換えなしでアクセスできます。渋谷駅までの近さは恵比寿駅や目黒駅と並ぶ水準でありながら、駅周辺の喧騒からは一歩距離を置いた落ち着いた環境が保たれている点が、中目黒ならではの立地優位性です。
坪単価・オフィス供給量の違い
賃料面では、渋谷区の坪単価が27,000円台であるのに対し、目黒区は18,000円台と大きな価格差があります(※2)。中目黒駅周辺の駅近物件に限れば坪単価は30,000円前後まで上がるケースもありますが、それでも渋谷駅周辺の大型オフィスビルと比べれば選択肢は幅広く残されています。一方でオフィス供給量は渋谷・恵比寿と比べて中小規模の物件が中心であり、大人数のワンフロア勤務を前提とする企業にとっては物件選定の難易度がやや高くなる点に注意が必要です。参考までに、中目黒駅周辺では60〜100坪クラスでも坪単価が20,000円台後半の物件が見られる一方、目黒区全体の50〜100坪クラスの平均は16,000円台にとどまっており(※2、※3)、同じ目黒区内でも駅からの距離やエリアによって賃料に大きな幅がある点は物件探しの際に押さえておきたいポイントです。
なお、目黒区内の賃貸オフィスの最新の募集状況は、目黒区の賃貸オフィス一覧からまとめてご確認いただけます。
エリアごとの企業カルチャーとの相性
渋谷はIT・スタートアップ企業の集積地として知られ、恵比寿は外資系企業やクリエイティブ系企業に人気があります。これに対して中目黒は、デザイン・広告・アパレルなど感性を重視する業種や、少人数体制でブランディングを大切にする企業との相性が良いエリアです。自社の事業内容や採用ターゲットとする人材像から見て、どのエリアのカルチャーが最も自社にフィットするかを比較検討する視点が欠かせません。目黒駅周辺は落ち着いた住宅地に近く、士業やコンサルティングなど対外的な信頼感を重視する業種にも選ばれやすいエリアです。単純な賃料の高低だけでなく、取引先や採用候補者に対してどのようなイメージを伝えたいかという観点からエリアを選ぶことも、移転先選定における重要な判断材料になります。
中目黒でオフィス物件を探す際の実務ポイント

最後に、実際に中目黒でオフィス物件を探す際に押さえておきたい実務面のポイントを紹介します。
現在の主要オフィスビルとエリアの特徴
中目黒駅周辺には山手通り沿いを中心に、1990年代から2000年代に竣工した中規模オフィスビルが点在しています。基準階が数十坪クラスの物件が多く、大型ビルよりも中小規模のオフィスビルが主流というのが中目黒エリアの特徴です。目黒川沿いにはリノベーションオフィスやコワーキングスペースも増えており、スタートアップやフリーランス、少人数のクリエイティブ企業にとって選択肢が広がっています。エリア内でも中目黒駅から徒歩圏の物件と、東山・青葉台方面の物件とでは賃料相場に差があり、駅近を優先するか、多少歩いても賃料を抑えるかによって物件の選択肢は大きく変わってきます。移転検討時には、希望するエリアの範囲を「駅徒歩何分まで」で区切って比較すると、物件探しの精度が上がります。
フリーレント・原状回復など契約条件の確認事項
物件を比較する際は、坪単価だけでなく契約条件も必ず確認しましょう。
- フリーレント:契約開始から一定期間の賃料が免除される制度である
- 原状回復義務:退去時の内装解体範囲や費用負担の条件である
- 更新料や保証金:契約更新時や入居時に発生する初期費用である
- 解約予告期間:解約の意思表示が必要となる時期である
これらの条件はビルオーナーや管理会社によって差が大きいため、複数物件を比較した上で交渉の余地を探ることが重要です。
小規模オフィスが中心の物件構成への対応策
中目黒は大規模フロアの供給が少ないため、社員数が多い企業は1棟で複数フロアを借り上げる、あるいは本社機能と一部部署を分散配置するといった対応策が現実的です。
- 複数フロア契約:同一ビル内で階をまたいで契約する方法である
- 分散拠点化:本社と一部機能を別エリアに分ける方法である
- 将来の増床余地の確認:契約時に周辺区画の空き予定を確認しておく方法である
再開発の進行にあわせて今後新たな大型フロアの供給が生まれる可能性もあるため、中長期的な視点で情報収集を続けることをおすすめします。
まとめ:中目黒再開発を踏まえたオフィス移転の判断軸
中目黒駅前北地区の再開発は2033年度の竣工を目指し、今後8年前後をかけて段階的に進んでいきます。オフィス移転を検討する企業にとっては、都市計画決定や着工といった節目ごとに賃料や街の環境が変化していく点を踏まえ、コストを優先するなら早期の意思決定、竣工後のブランド価値を重視するなら中長期での検討というように、自社の移転目的に応じたタイミングの見極めが判断軸になります。渋谷・恵比寿・目黒といった近隣エリアとの比較も行いながら、中目黒という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
中目黒の再開発とオフィス移転に関するよくある質問(FAQ)
中目黒エリアの再開発動向やオフィス移転に関して、企業の総務・経営企画担当者様からよく寄せられるご質問と回答をまとめました。
Q1. 中目黒再開発で建設される160mのビルには、オフィスフロアは入りますか?
今回の中目黒駅前北地区再開発は、住宅(約260戸)と商業施設、および広場などの公共空間を中心とした複合施設として計画されています。そのため、ビル内に大規模なオフィスフロアが新設される計画ではありません。ただし、駅前の商業機能拡充や歩行者環境の整備によって街全体の利便性・ブランド価値が高まるため、周辺にある既存オフィスビルの価値や需要を引き上げる効果が大きく期待されています。
Q2. 再開発が進むことで、中目黒エリアのオフィス賃料は今後上がりますか?
はい、中長期的には上昇傾向をたどる可能性が高いと考えられます。中目黒駅周辺はすでに目黒区全体の平均(坪単価18,000円台)を上回る坪単価24,000~30,000円前後で推移していますが、都市計画決定(2026年度)や着工(2030年度)、竣工(2033年度)といった節目ごとに再開発効果が織り込まれ、さらに強含みとなる可能性があります。移転コストを抑えたい場合は、都市計画決定前後の早い段階での動向把握が鍵となります。
Q3. 100坪以上の大型オフィスを探していますが、中目黒エリアで契約することは可能ですか?
中目黒エリアは数十坪クラスの中小規模ビルが主流のため、100坪を超えるワンフロアの大型物件は供給量が限られています。大人数での移転をご検討の場合は、同一ビル内での複数フロア一括借り上げ(マルチフロア契約)や、本社機能と一部部署を分散配置する手法が現実的です。物件選定の難易度がやや高いため、早めの情報収集と柔軟なエリア設定が推奨されます。
Q4. 渋谷や恵比寿ではなく「中目黒」にオフィスを構える最大のメリットは何ですか?
「洗練されたブランドイメージ」と「アクセス性の高さ」、そして「落ち着いた執務環境」のバランスにあります。渋谷駅まで東急東横線で約3分、日比谷線で六本木や銀座へ直通という利便性を持ちながら、渋谷ほどの喧騒がなく、おしゃれな飲食店や目黒川沿いの豊かな環境が整っています。デザイン・広告・IT・アパレルなど、感度の高い人材の採用強化や企業ブランディングを重視する企業にとって非常にメリットの大きいエリアです。
Q5. 2030年度からの工事期間中、周辺オフィスへの影響や注意点はありますか?
2030年度の着工以降は、駅前北地区周辺で工事車両の通行や資材搬入、仮囲いの設置などが予定されています。駅直近のビルでは一時的に通行動線の変化や音・振動が生じる可能性があるため、来訪者の多い企業や静かな執務環境を最優先したい企業は、再開発地区から少し離れた東山・青葉台エリアなどの物件も併せて比較検討しておくと安心です。
※1 中目黒駅前北地区市街地再開発準備組合および目黒区の公表資料(2026年8月時点)に基づく。建物規模・スケジュールは今後の都市計画手続き等により変更となる可能性があります。
※2 2026年4月1日時点で東京オフィスチェックに掲載中の46,989件の物件のうち、目黒区・渋谷区の該当坪数帯の募集賃料(共益費込)をもとに算出。(かつ1985年以降に竣工のビルのみ)
※3 2026年4月1日時点で東京オフィスチェックに掲載中の46,989件の物件のうち、中目黒駅徒歩圏の該当坪数帯の募集賃料(共益費込)をもとに算出。(かつ1985年以降に竣工のビルのみ)
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