このオフィスレイアウトは25.1坪（83㎡）に6名が働く小規模事業所向けの設計で、一人当たり約13.8㎡（約4.2坪）という非常にゆとりのある空間を実現しています。不整形な建物形状を逆手に取り、業務効率・快適性・柔軟性を両立したレイアウトが特徴です。

レイアウトは右側を広い指導訓練室、中央を事務スペース、その間に倉庫を挟むゾーニングとし、資材や書類の出し入れを最短距離で行える動線を確保しています。事務・指導訓練室両エリアは倉庫で適度に区切られているため、騒音の干渉も抑制でき、静かな執務環境を維持できます。

特徴的なのは、中央部に曲線を活かした回遊性の高い動線を設けている点です。これにより、通路幅が広く、台車搬送などの物流にも適し、将来的な席増や棚の追加などレイアウト変更にも柔軟に対応できます。

設備面では複合機を中央近くに集約配置し、どの席からもアクセスしやすい動線となっています。会議室はありませんが、左側には2～4名程度が利用できる簡易ミーティングコーナーを設けており、来客対応や社内の素早い打合せにも十分対応可能です。

このように、本レイアウトは不整形空間の制約を逆手に取り、回遊性・業務効率・拡張性・静粛性・収納性のバランスを高いレベルで実現しています。少人数体制で多様な業務を効率よくこなす現場や、将来の増員・棚増設などにも柔軟に対応できる、実用性と快適性を兼ね備えたオフィス空間です。