東急が広域渋谷圏でコンパクトオフィス事業を展開|CANVUSの特徴と移転メリット

東急は、広域渋谷圏を中心に新たなコンパクトオフィス事業を展開します。成長期のスタートアップ企業などを主な対象とし、家具付きのオフィスを提供することで、初期費用を抑えながらスピーディーに入居できる環境を整備します。
新ブランドとして立ち上げるのが「CANVUS」です。今後は年間3~4棟のペースで整備する計画で、渋谷周辺でオフィスを探す企業にとって、新たな選択肢となりそうです。
今回は、CANVUSの特徴や開業予定の物件、オフィス移転を検討する企業が押さえておきたいポイントを紹介します。
東急が「CANVUS」を立ち上げる背景
CANVUSは、成長期にあるスタートアップ企業などに向けたコンパクトオフィスの新ブランドです。
特徴は、オフィス家具などを備えた「セットアップオフィス」として提供する点です。一般的なオフィスへ移転する場合、内装工事や家具・什器の購入などにまとまった初期費用が発生します。
一方、家具付きのオフィスであれば、入居時の準備負担を抑えやすく、契約から実際の業務開始までの期間も短縮できます。
事業規模を拡大しているスタートアップにとって、オフィス移転に時間やコストをかけすぎず、本業に経営資源を集中できることは大きなメリットです。
また、企業の成長に合わせて必要なオフィス面積も変化します。最初から大規模なオフィスを借りるのではなく、現在の従業員数に合わせたコンパクトなオフィスからスタートできる点も特徴です。
初弾は「CANVUS MEGURO AOBADAI」
CANVUSの第1弾となるのが、東京都目黒区に開業する「CANVUS MEGURO AOBADAI」です。
東急田園都市線「池尻大橋」駅から徒歩10分、東横線「中目黒」駅から徒歩11分の目黒川沿いに位置しています。築33年のビルをリノベーションし、セットアップオフィスとして再生しました。全11室のオフィス空間を整備。ワンフロア30~100坪前後のコンパクトな家具付きオフィスとなっています。
少人数のスタートアップから、事業拡大によって一定のスペースが必要になった企業まで、幅広い規模に対応しやすい構成といえるでしょう。
今後は渋谷駅周辺にも展開
CANVUSは今後、広域渋谷圏で複数の拠点を整備する予定です。
2026年度には、「CANVUS SHIBUYA KONNOH」と「CANVUS SHIBUYA MITAKE」の開業も予定されています。
CANVUS SHIBUYA KONNOHは、東急東横線・田園都市線「渋谷」駅から徒歩5分の立地です。2027年1月の開業を予定しています。
一方、CANVUS SHIBUYA MITAKEは「渋谷」駅徒歩3分に位置し、こちらは2027年2月の開業予定です。
いずれも既存建物を活用する点が特徴で、新築だけに頼らず、リノベーションやコンバージョンによってオフィスストックを再生します。
オフィス移転で注目したい「コンパクト」という選択肢
バックオフィスがオフィス移転を検討する際、「将来的に従業員が増えるから、余裕を持って広いオフィスを借りよう」と考えるケースがあります。
しかし、広すぎるオフィスは、その分だけ賃料や共益費などの固定費が増える可能性があります。特にスタートアップの場合、事業成長に伴って人員や働き方が変化するため、必要なオフィス面積を固定的に考えることは難しいでしょう。
コンパクトオフィスであれば、現在の従業員数や出社率に合わせたスペースを確保し、必要に応じて移転や拡張を検討するという柔軟な運用が可能です。
また、家具や内装が整備されたセットアップオフィスなら、移転時の初期投資を抑えやすい点もポイントです。
一方で、企業独自の内装デザインやレイアウトを実現したい場合には、自由度が限られる可能性があります。オフィス選びでは、コストや入居スピードだけでなく、働き方や企業文化との相性も確認しておくことが重要です。
既存ビルの活用にも注目
CANVUSでは、築古ビルのリノベーションや倉庫のコンバージョンなど、既存ストックを活用したオフィス整備が進められています。
これは企業のオフィス選びにも新たな視点を与えています。
「築年数が古いから候補から外す」のではなく、建物そのものの状態や立地、リノベーション内容、設備などを確認することで、好立地ながら比較的コンパクトなオフィスを見つけられる可能性があります。
特に渋谷エリアでオフィスを探す場合、駅近の新築大型ビルだけではなく、既存建物を活用したセットアップオフィスにも目を向けることで、選択肢を広げられるでしょう。
まとめ
東急が展開するCANVUSは、広域渋谷圏で働くスタートアップや成長企業にとって、新たなオフィス選びの選択肢となりそうです。
家具付きのコンパクトオフィスによって初期費用や入居準備の負担を抑えながら、渋谷・中目黒など人気エリアへの入居を目指せる点が特徴です。
オフィス移転では、「広いオフィスを確保すること」だけが正解ではありません。現在の従業員数や出社率、今後の採用計画、事業成長のスピードなどを踏まえ、自社に必要な面積と機能を見極めることが重要です。
今後、CANVUSのようなコンパクト・セットアップ型オフィスが広域渋谷圏で増えていけば、成長企業のオフィス移転における選択肢もさらに広がっていくでしょう。
担当マーケターの視点から
マーケティングの視点で見ると、CANVUSの面白さは「オフィスを借りる」という行為を、成長企業の経営戦略と結び付けている点です。スタートアップにとってオフィスは、単なる執務スペースではありません。採用候補者に企業の魅力を伝えたり、取引先との接点になったり、従業員のコミュニケーションを生み出したりする「ブランド体験の場」でもあります。
一方で、成長フェーズの企業は固定費を抑えながら事業に投資することも重要です。そこで「渋谷というブランド性の高いエリア」と「コンパクト・家具付き」という合理性を組み合わせることには、マーケティングと経営の両面から意味があります。
さらに、築古ビルや倉庫をリノベーション・コンバージョンする点も興味深いところです。新築・大型・高額という従来型のオフィスだけではなく、「立地」「デザイン」「使いやすさ」「コスト」のバランスで物件を選ぶ流れが広がれば、企業のオフィス選びそのものも変化していくでしょう。
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