セットアップオフィスとは?メリット・デメリットを徹底解説|バックオフィス担当者が知るべき移転成功のポイント

 

セットアップオフィスとは?急増する需要の背景を解説

近年、オフィス移転市場で急速に注目を集めているのが「セットアップオフィス」です。
従来のオフィス移転では、契約後に内装工事や家具・什器の調達、通信環境の整備など、多くの準備期間と初期投資が必要でした。
しかし、セットアップオフィスであれば、会議室や執務スペース、オフィス家具などがあらかじめ整備されているため、契約後すぐに業務を開始できる環境が整っています。

テレワークやハイブリッドワークの普及により、企業は「必要な時に必要な規模のオフィスを持つ」という考え方へシフトしています。そのような時代背景の中で、スピード・コスト・柔軟性を兼ね備えたセットアップオフィスは、スタートアップ企業だけでなく、中堅企業やバックオフィス部門の移転先としても高い人気を集めています。

今回は、セットアップオフィスの特徴やメリット・デメリット、さらにバックオフィス部門が導入を検討する際のポイントについて解説します。
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セットアップオフィスとは

セットアップオフィスとは、内装工事が完了し、デスクやチェアなどのオフィス家具、会議室、受付スペースなどがあらかじめ設置された状態で貸し出される賃貸オフィスのことです。

一般的な賃貸オフィスでは、スケルトンまたは最低限の設備しかない状態で引き渡されるため、自社で設計会社や施工会社を選定し、数百万円から数千万円規模の内装工事を行う必要があります。

一方、セットアップオフィスでは、その工程を省略できるため、契約後すぐに業務を開始できる点が最大の特徴です。

セットアップオフィスの主なメリット

1. 入居までのスピードが圧倒的に早い

通常のオフィス移転では、物件契約後にレイアウト設計や内装工事、家具の搬入などを行うため、入居まで2〜3カ月程度かかるケースが一般的です。

しかし、セットアップオフィスではこれらの工程が不要なため、契約後すぐに入居できるケースも珍しくありません。

急な人員増加や新拠点の立ち上げなど、スピードが求められる企業には大きなメリットとなります。

2. 初期費用を大幅に削減できる

オフィス移転では、内装工事費や家具購入費が大きな負担となります。
セットアップオフィスでは、これらの費用が不要なため、数百万円規模の初期投資を抑えられる可能性があります。その分、採用活動やシステム投資など、本業への投資に資金を回せる点も魅力です。

3. 原状回復費用を抑えやすい

通常のオフィスでは退去時に内装を元に戻す原状回復工事が必要です。
一方、セットアップオフィスでは貸主が用意した内装・家具をそのまま利用するため、退去時の工事範囲が限定され、コストを抑えられるケースが多く見られます。

4. 財務面でもメリットがある

内装工事や家具を自社で購入すると固定資産となり、減価償却が必要になります。
セットアップオフィスでは、その多くが賃料に含まれているため、資産計上が不要となり、会計処理をシンプルにできる点もメリットです。財務体質を重視する企業にとっては、オフバランス化につながるケースもあります。

セットアップオフィスのデメリット

賃料は一般的なオフィスより高め

最も注意すべき点は賃料です。
家具や内装費用が賃料に反映されているため、一般的なオフィスより1.2〜1.7倍程度高く設定されることもあります。
短期利用ではメリットが大きい一方、長期間利用する場合はトータルコストを比較することが重要です。

レイアウト変更に制限がある

完成済みの空間であるため、自社独自のブランドカラーやデザインを反映しにくい点も課題です。
部署構成や業務内容によっては、既存レイアウトが合わないケースもあります。

希望条件の物件が少ない

需要が急速に高まっている一方で、供給数はまだ十分とは言えません。
人気エリアでは募集開始から短期間で成約するケースも多く、タイミングが重要になります。

セットアップオフィスに向いている企業とは

セットアップオフィスは、特に以下のような企業との相性が良いと言えます。

  • 総務・経理・人事など少人数のバックオフィス拠点を新設したい企業
  • スタートアップや成長企業
  • M&A後の統合作業や一時的な増員を予定している企業
  • 採用強化に合わせて早期にオフィスを整備したい企業
  • 数年以内の増床・移転を想定している企業

一方で、本社機能として長期間利用する場合や、自社ブランドを反映したオフィスづくりを重視する企業では、通常のオフィスを借りて自由に設計したほうがコストパフォーマンスに優れるケースもあります。

そのため、「どのくらいの期間利用するのか」「今後の組織拡大をどう見込んでいるのか」を踏まえた判断が重要です。

まとめ

セットアップオフィスは、「スピード」「コスト」「柔軟性」を重視する企業にとって非常に魅力的な選択肢です。初期投資を抑えながら迅速に事業を開始できるため、成長フェーズの企業やバックオフィス部門の独立拠点として高い評価を得ています。

一方で、賃料やレイアウトの自由度など、長期利用を前提とした場合には慎重な比較検討も欠かせません。

オフィスは単なる働く場所ではなく、企業の成長戦略を支える経営資源です。短期的なコストだけでなく、中長期的な経営計画や人員計画も踏まえ、自社に最適なオフィス形態を選択することが重要です。

担当マーケターの視点

近年のオフィス市場を見ていると、「所有する」から「必要な機能を利用する」への価値観の変化が加速していると感じます。
セットアップオフィスは、その象徴ともいえる存在です。企業はオフィスそのものに投資するのではなく、採用・営業・DXなど事業成長につながる分野へ資金を振り向ける傾向が強まっています。

また、採用市場においても、オフィス環境は企業ブランドを構成する重要な要素になりました。求職者は給与や福利厚生だけでなく、「どんな環境で働くのか」を重視しています。デザイン性が高く、快適に働けるセットアップオフィスは、採用広報の観点でも大きな武器になります。

ただし、すべての企業に最適とは限りません。重要なのは、「短期的なコスト」ではなく、「事業成長に対して最適な投資か」という視点です。オフィス移転は経営戦略そのものであり、自社の成長フェーズや将来計画を見据えながら、通常オフィスとセットアップオフィスを比較検討することが、移転成功への近道になるでしょう。

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