東京オフィス賃料推移2026年の完全解説|相場・エリア別データ・今後の予測
東京の賃貸オフィス市場は、2024年以降に顕著な変化を見せています。出社回帰の加速・建築費高騰による新規供給の絞り込み・ESG対応ビルへの需要集中が重なり、都心の優良物件では空室率が歴史的な低水準まで低下し、賃料の上昇が続いています。
「今の賃料は相場と比べて適正なのか」「今後さらに上がるのか」「移転を検討すべきタイミングはいつか」——こうした疑問を持つ総務・施設担当者や経営者のために、本記事では最新のデータをもとに東京オフィスの賃料推移と今後の展望、そして企業が取るべき実践的な戦略をわかりやすく解説します。
✅ この記事でわかること
- 2026年時点の東京オフィス賃料の相場と空室率の実態
- 丸ノ内・渋谷など主要エリア別の坪単価データ
- 2029年に向けた賃料予測と市場動向
- 賃料上昇局面でテナント企業が取るべき具体的戦略
東京オフィス賃料の現状|2026年の相場と空室率

まず、現在の東京オフィス市場の実態を数値で把握しましょう。以下のデータは各社の調査結果を参考にしています。
平均賃料と空室率の最新数値
東京のAグレードオフィス(高品質ビル)の月額平均賃料は、2025年第3四半期末時点で坪あたり37,042円(前年比+7.5%)に達しています。また都心5区の平均募集賃料は2026年2月時点で約30,865円/坪となっており、23か月連続で上昇を記録しています。
空室率についても、都心5区では2026年2月時点で2.22%(10か月連続低下)と、市場がいかにタイトな状況にあるかを示しています。特に丸ノ内・大手町エリアでは空室率が0.1%台まで低下しており、「事実上の満室状態」に近い水準です。
エリア別の賃料比較と空室率
エリアによって賃料水準は大きく異なります。以下は業界公表資料を参考にしたエリア別の目安です。実際の物件賃料は個別ビルのグレード・築年数・設備などによって変動しますので、あくまで参考値としてご活用ください。
| エリア | 月額坪単価(目安) | 前年比 | 空室率 |
|---|---|---|---|
| 丸ノ内・大手町 | 約48,000円/坪 | +12.8% | 0.1% |
| 新宿・渋谷 | 約34,000円/坪 | +12.3% | 1.0% |
| 六本木・赤坂 | 約37,000円/坪 | +8.2% | 1.4% |
| 品川・五反田 | 約20,000〜25,000円/坪 | 上昇傾向 | 2〜3%台 |
| 城東・城北エリア | 約8,000〜15,000円/坪 | 緩やかな上昇 | 比較的高め |
丸ノ内・大手町や渋谷・新宿などの一等地では前年比10%超の賃料上昇が続いており、契約更新のタイミングで大幅な賃料増額を求められるケースが増えています。一方、城東・城北エリアなどは依然として比較的リーズナブルな水準を保っています。
賃料上昇の4つの主因
現在の賃料上昇を引き起こしている主な要因は以下の4点です。
- ①建築費高騰による新規供給の絞り込み:資材費・人件費の上昇で新築オフィスビルの計画が縮小・遅延し、市場への新規供給が減少している
- ②出社回帰による床需要の回復:コロナ禍後のリモートワーク見直しが進み、オフィス利用率が上昇。面積需要が増加している
- ③ESG・サステナブルオフィスへの集中需要:環境認証(LEED・BELSなど)取得ビルへの需要が高まり、高品質ビルの空室が特に速く消化されている
- ④人材獲得競争によるオフィス環境投資:採用・定着に向けて快適なオフィス環境への投資を優先する企業が増え、グレードの高い物件への需要が集まっている
東京オフィス賃料の歴史的推移

現在の賃料水準を正確に評価するには、過去の推移と比較することが不可欠です。東京のオフィス市場は過去に何度か大きな転換点を迎えており、その都度賃料と空室率が連動して動いてきました。歴史的な文脈を理解することで、現在の「賃料上昇局面」がどのフェーズにあるかを判断しやすくなります。
主要な転換点:4つの局面
| 時期 | 市場の状況 | 賃料の動向 |
|---|---|---|
| バブル期(1980年代後半) | 需要過熱・供給不足 | 急騰(都心で高水準を記録) |
| リーマンショック後(2008〜2011年) | 需要急落・空室率上昇 | 大幅下落(空室率10%超のエリアも) |
| コロナ禍(2020〜2022年) | リモートワーク普及・解約増加 | 二次空室の増加で賃料が下押し |
| 2024〜2026年(現在) | 出社回帰・供給絞り込み | 賃料上昇・空室率が歴史的低水準へ |
空室率と賃料の連動性
オフィス市場では一般的に、空室率5%を下回ると賃料が上昇傾向に入るといわれています(業界の経験則)。現在の都心5区の空室率は2%台前半まで低下しており、この水準は賃料上昇圧力が非常に強い状態を意味します。テナントとして交渉力を発揮しにくい市場環境であることを念頭に置いた戦略立案が必要です。
過去のデータを見ると、2009〜2012年のリーマンショック後には空室率が8〜9%台まで上昇し、その時期は賃料が大きく下落しました。一方、コロナ禍後の回復局面(2023〜2024年)では空室率が急速に改善し、賃料上昇が加速しています。このサイクルを理解することで、移転のタイミングを有利に設定することが可能です。賃料が下落した時期に長期契約を結んだテナントは、その後の上昇局面でも低い賃料水準を維持できた事例が多くあります。
エリア別|東京の賃料相場と特徴(2026年版)

オフィス選びでは、エリアごとの賃料水準と市場特性を理解した上で、自社のニーズに合った判断をすることが重要です。
丸ノ内・大手町:最高水準の賃料と空室ゼロ
丸ノ内・大手町は2026年現在、東京で最も賃料が高く、かつ最も空室が少ないエリアです。Aグレードビルの平均月額坪単価は48,000円前後で、空室率は0.1%台と「事実上の満室」状態が続いています。企業ブランドの観点から需要が根強く、新規供給が限られているため、空室が出ると数日で埋まるケースも珍しくありません。このエリアへの移転を検討する場合は、早め(12か月以上前)に情報収集を始める必要があります。
新宿・渋谷:IT・クリエイティブ系の需要が牽引
新宿・渋谷エリアはIT企業やスタートアップを中心に根強い人気があり、賃料の前年比上昇率は12%超と丸ノ内に次ぐ水準です。再開発による新築大型ビルの供給もありますが、需要がそれを吸収しており空室率は低水準を維持しています。採用・ブランディングの効果が高いエリアとして、成長企業からの需要が当面続くと見られます。
品川・虎ノ門:アクセス重視の企業に根強い人気
品川は新幹線・羽田空港直通のアクセスが強みで、国内外の出張が多い企業に選ばれ続けています。虎ノ門エリアは再開発が進み、高スペックビルへの入居需要が高まっています。丸ノ内・渋谷エリアと比べてやや賃料が抑えられており、立地と費用のバランスを取りたい企業に向いています。
城東・城北・郊外エリア:コスト重視の選択肢
墨田・江東・北区などの城東・城北エリアや、川崎・横浜などの郊外エリアは、都心と比べて賃料水準が大幅に低く設定されています。コスト削減を最優先する企業や、バックオフィス機能を分離して一部を郊外に移す「サテライトオフィス」の需要も増えています。賃料を抑えながら事業継続性を高めたい企業には有力な選択肢です。これらのエリアは都心一等地と比べて空室率が比較的高い傾向があり、テナント側の交渉余地が残っているケースも多いです。郊外・サブエリアへの移転を検討する際は、従業員の通勤負担や採用への影響も含めてトータルで判断することが大切です。
2027〜2029年の東京オフィス賃料予測

現在の市場動向が続いた場合、東京のオフィス賃料は今後どのように推移するのでしょうか。ここでは信頼性の高い調査データをもとに、2027〜2029年の見通しと注意すべきリスクシナリオを整理します。移転や契約更新を検討している企業にとって、中期的な賃料予測は意思決定の重要な材料になります。
2029年末に44,000円/坪到達の根拠
メディアの予測によると、東京Aグレードオフィスの平均賃料は2029年末に月額坪当たり44,000円に達する見込みです。2025年Q3時点の37,042円から約19%の上昇になる計算で、年平均3〜4%の賃料上昇が続く前提です。この背景には、2028〜2029年の新規供給量が当初計画から大幅に絞り込まれることが見込まれており、需要超過の状態が継続する可能性が高いことがあります。
注意すべきリスクシナリオ
一方で、以下のリスク要因が顕在化した場合は賃料上昇の勢いが鈍化または反転する可能性があります。
- 景気後退・企業業績悪化:企業がコスト削減に動き、オフィス縮小・解約が増加するリスク
- 大規模な新規供給の集中:予定されている再開発ビルが一度に竣工し、需給バランスが緩む局面
- リモートワークの再拡大:働き方の変化によりオフィス利用率が再び低下するシナリオ
中長期的な見通しとして賃料上昇が続く可能性は高いものの、外部環境の変化にも注意を払い、柔軟な対応ができるよう移転・契約交渉のタイミングを慎重に見極めることが求められます。特に2026〜2027年は大規模再開発ビルの竣工が複数予定されているエリアもあり、局所的に空室率が改善し交渉余地が生まれる可能性もゼロではありません。担当仲介会社と定期的に情報交換を続けることが、最適なタイミングを逃さないための重要な習慣です。
賃料上昇局面でテナント企業が取るべき戦略

賃料が上昇し続ける現在の東京オフィス市場では、テナント側が受け身になると不利な条件を飲まされるリスクがあります。以下の3つの戦略を早めに実行することが重要です。
今すぐ長期契約・賃料固定化を検討する
現在の賃料水準で長期契約を結ぶことで、今後の賃料上昇リスクをヘッジできます。特に今後2〜3年以内に契約更新を迎える企業は、更新前に長期契約への切り替え交渉を行うことで有利な条件を引き出せる可能性があります。オーナー側も長期入居を歓迎するケースが多く、賃料据え置き・フリーレント付与などの条件交渉の余地があります。
賃料交渉の実践的アプローチ
賃料交渉で成果を出すには、「相場データの提示」「空室期間の長い物件の優位性」「複数物件との競合を示唆する」の3点が有効です。特に相場データを具体的な数値で示すことで、オーナーとの交渉に説得力が生まれます。自社での交渉が難しい場合は、経験豊富な仲介担当者に代行してもらうことで、より有利な条件を引き出しやすくなります。賃料交渉は申し込みのタイミングが重要で、オーナーが早期成約を望む時期(空室期間が長い・新たな空室が出た直後など)に交渉を始めることで成功率が高まります。「賃料は固定コストであり、一度決まると長期間影響する」という認識を持ち、妥協せず交渉することが重要です。
郊外・サブエリアへの移転でコストを最適化する
都心の一等地にこだわる理由が薄れてきた場合は、サブエリア(品川・五反田・城東など)や郊外(川崎・横浜・さいたまなど)への移転を検討することで、賃料を30〜50%削減できることがあります。テレワーク・フリーアドレス・サテライトオフィスの活用と組み合わせることで、社員の利便性を保ちながらコスト構造を根本から最適化することが可能です。
また、すべての機能を一か所に集約せず、「本社は小規模な都心拠点として維持しつつ、バックオフィス・開発部門は郊外へ」という分散配置を選択する企業も増えています。固定費を抑えながら採用に有利なブランドを保つ、現実的なコスト最適化の方法として注目されています。
現在の賃料が適正かチェックする3つの方法

「今の賃料が市場相場と比べて高いか安いか」を判断する方法を3つ紹介します。
坪単価×坪数で月額を逆算する
まず自社が現在支払っている月額賃料を坪単価に換算してみましょう。月額賃料÷坪数=坪単価です。これをエリアの相場と比較することで、現在の賃料水準が高いか低いかをすぐに確認できます。なお、1坪は約3.3㎡のため、契約書に㎡表記しかない場合は㎡数を3.3で割ることで坪数が算出できます。賃料には共益費・管理費が含まれていない場合があるため、必ず賃料+共益費の合計で坪単価を計算してください。
エリア相場との乖離を確認する
本記事で紹介したエリア別の参考坪単価と自社の坪単価を比較してみてください。自社の坪単価が相場より20%以上高い場合は、賃料見直し交渉または移転の検討に値します。逆に相場より低い場合は、現在の契約条件を維持することが優先事項です。
仲介会社への無料相談で一発確認する
最も確実な方法は、現在のオフィスの条件(エリア・坪数・築年数・設備)を整理して仲介会社に相談することです。専門家が現在の相場と比較し、割高か適正かを判断してくれます。東京オフィスチェックでは無料相談を受け付けており、賃料の適正診断から移転の要否まで幅広くアドバイスしています。
まとめ:2026年の東京オフィス賃料推移を踏まえた最善の行動を

東京のオフィス賃料は2024年以降、建築費高騰・出社回帰・ESG需要集中の複合要因により、特に都心一等地で急速に上昇しています。現状を正確に把握し、受け身にならず戦略的に動くことが、固定費を最適化する上での最重要ポイントです。本記事の要点を振り返ります。
- 都心Aグレードの平均賃料は37,042円/坪(2025年Q3)、2029年末には44,000円到達も予測される
- 丸ノ内・大手町エリアは空室率0.1%台と事実上の満室状態が続いている
- 賃料上昇局面では「長期契約の早期締結」「賃料交渉の前倒し」「サブエリア移転の検討」が有効な戦略
- 現在の賃料が適正かは坪単価換算とエリア相場比較で確認できる
- 専門の仲介会社への無料相談が、最短・最確実な判断方法
オフィスの賃料は固定費の中でも大きな割合を占め、一度契約すると変更が難しいコストです。市場の動向を正確に把握した上で、早めに戦略的な意思決定を行うことが、企業の競争力維持につながります。賃料上昇が続く現在の市場では、「とりあえず様子を見る」という受け身の姿勢がかえってコスト増につながるリスクがあります。契約更新のタイミングを逆算し、今から動き出すことが最善の策です。東京オフィスチェックでは、仲介手数料無料で賃料の適正診断から物件探し・契約交渉まで一貫してサポートしています。まずはお気軽にご相談ください。無料相談はこちら
よくある質問
Q. 2026年の東京オフィスの平均賃料はいくらですか?
メディアによると、東京のAグレードオフィスの月額平均坪単価は37,042円(前年比+7.5%)です。都心5区の全グレード平均では約30,865円/坪となっています。エリア・ビルグレードによって大きく異なるため、実際の物件は個別に確認が必要です。
Q. 東京のオフィス賃料は今後も上がり続けますか?
メディアの予測では、2029年末までに東京Aグレードオフィスの平均賃料が44,000円/坪程度まで上昇するとされています。建築費高騰による新規供給の絞り込みと出社回帰による需要増加が続く限り、賃料上昇圧力は維持される見通しです。ただし景気後退や大量供給などのリスクシナリオにも注意が必要です。
Q. 契約更新時に賃料値上げを要求された場合、どう対応すればよいですか?
まず現在の相場データをもとに「相場と比較して値上げ幅が適正か」を確認することが重要です。相場を大幅に超える値上げには交渉の余地があります。また、移転を検討していることを示唆することで交渉力が高まるケースがあります。経験豊富な仲介会社に相談することで、データに基づいた交渉サポートを受けることができます。
Q. 賃料を抑えつつも都内でオフィスを持つにはどうすればよいですか?
城東・城北エリア(墨田・江東・北区など)や品川・五反田エリアは、都心一等地と比べて坪単価が大幅に安い傾向があります。また、セットアップオフィスや居抜き物件の活用で初期費用を削減し、フリーレント交渉で当面のコストを軽減する方法も効果的です。仲介手数料無料のサービスを使うことで初期費用も節約できます。
※本記事の賃料・空室率データは2026年3月時点のメディア公開情報を参考にしています。実際の物件賃料は市場状況により変動しますので、最新情報は直接お問い合わせください。







