【2026年版】渋谷再開発プロジェクト一覧|IT企業の「渋谷回帰」とオフィス移転の好機とは
渋谷駅周辺では、完成済みの大型複合ビルが立ち並ぶ一方で、2034年度の全体完成に向けてさらなる開発工事が進行中です。新たなオフィスビルの供給が続く反面、渋谷区の空室率はすでに都内最低水準に達しており、「物件が出た瞬間に決まる」状態が常態化しています。オフィス移転を検討している法人担当者にとって、再開発の全体像と今後のスケジュールを把握することは、移転タイミングや賃料交渉の戦略を立てる上で欠かせません。本記事では、渋谷再開発の背景から完成済み施設・今後のプロジェクト・歩行者動線の変化・オフィス市場への影響まで、最新情報をもとに体系的に解説します。

渋谷再開発とは?100年に一度の大規模プロジェクトの全体像

「100年に一度」と称される渋谷駅周辺の大規模再開発は、単なる駅ビル建設にとどまらず、交通・歩行者ネットワーク・防災機能まで含めた都市全体の刷新プロジェクトです。まずはその背景と推進体制、そして全体スケジュールを整理します。
東横線の地下化が再開発の引き金になった
渋谷再開発の直接の契機は、2000年に決定した東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転化です。この方針を受け、東横線渋谷駅のホームは地下に移設され、かつての地上駅舎や線路跡地が大規模な「空き地」として出現しました。これが渋谷再開発の物理的な起点となります。
旧東急文化会館跡地には2012年に渋谷ヒカリエが開業し、その後も旧東横線の高架や線路跡地を順次再利用する形で、渋谷ストリーム(2018年)、渋谷スクランブルスクエア東棟(2019年)と開発が連鎖的に進みました。地下化というインフラ変革が、渋谷の地上空間を根本から組み替える「都市の再設計」を可能にしたのです。
東急・JR東日本・東京メトロの三社体制で推進
渋谷再開発は、複数の鉄道事業者が渋谷駅の地権を複雑に持ち合うという特殊な構造のもとで推進されています。そのため、東急株式会社・東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)・東京地下鉄株式会社(東京メトロ)の三社が中核となり、官民協働のもとで一体的に事業を進める体制が組まれました。
三社の役割分担は、それぞれが管理する路線や施設に応じて設定されており、渋谷スクランブルスクエアの開発・運営にも三社が共同事業主体として参画しています。この三社体制があるからこそ、駅改良・街区開発・歩行者ネットワーク整備を同時並行で進めることができており、渋谷再開発が「駅とまちが一体となった都市再生のモデル」と評価される所以でもあります。
完成はいつ?全体スケジュールと延期の経緯
当初、渋谷再開発の全体完成は2027年度が目標とされていました。しかし、整備計画や着工スケジュールの見直しが重なり、2025年5月に東急・JR東日本・東京メトロの三社が連名で「全体完成は2034年度」と公式に発表しました。相互直通運転の方針決定(2000年)から数えると、実に30年以上をかけた一大プロジェクトとなります。
複雑な駅機能の維持と並行した工事の難航に加え、より高度な歩行者ネットワーク(スカイウェイ等)の追加整備を優先した結果と言えます。
2034年度に向けた主なマイルストーンは以下のとおりです。
- 2030年度:スカイウェイ・東西自由通路など歩行者ネットワーク概成、渋谷駅改良工事の完成形が姿を現す
- 2031年度:渋谷スクランブルスクエア中央棟・西棟が完成
- 2033年度:中央棟4階パビリオン(仮称)・アーバン・コア整備
- 2034年度:ハチ公広場を含む5つの広場空間が整備完了、全体完成
渋谷再開発で完成済みの主要施設を一覧で紹介

渋谷再開発はすでに複数の大型施設が開業しており、街の様相は大きく変わっています。ここでは完成済みの主要施設を、オフィス入居の観点を交えながら紹介します。
渋谷ヒカリエ──開発の先駆けとなった地上34階の複合施設
渋谷ヒカリエは、旧東急文化会館跡地に建設された地上34階・地下4階、高さ182.5mの複合施設です。2012年の開業以来、渋谷再開発の先駆けとして機能し、開業1年で来場者数2,000万人超を記録しました(※1)。東急株式会社・東京地下鉄株式会社・東宝株式会社などが共同事業主体となり、延床面積は約144,000㎡に達します。
施設構成としては、地下3階〜地上5階に商業施設「ShinQs」、8階にクリエイティブスペース「8/」、9階に大型イベントホール「ヒカリエホール」、11〜16階に国内最大級のミュージカル劇場「東急シアターオーブ」が入り、17〜34階はオフィスフロアとなっています。渋谷駅東口に直結しており、利便性の高いオフィス拠点として企業から高い評価を受けています。防災面でも充実しており、約5,500㎡の帰宅困難者一時収容スペースと約72時間分の予備電源を備えています。
※1「『渋谷ヒカリエ』開業1周年 年間来館者数が予想比140%超の2,000万人を突破! 東京急行電鉄・東急百貨店 プレスリリース(2013年4月23日)」
https://www.tokyu.co.jp/company/news/pdf/130423.pdf
渋谷ストリーム──Google日本法人も入居するクリエイティブ拠点
渋谷ストリームは、旧東横線の線路跡地を活用した地上35階・地下4階、高さ約180mの複合施設です。最大の特徴は、14階から35階に及ぶオフィスフロア全フロアをGoogle合同会社(グーグル日本法人)が一括で借り上げている点です。Googleは2001年の日本法人設立時に渋谷でスタートを切り、その後六本木ヒルズに移転しましたが、再開発を機に約9年ぶりに渋谷へ回帰しました(※2)。
施設内には商業店舗のほか、ホテル「SHIBUYA STREAM HOTEL」(177室)も入居しており、仕事と滞在の両機能を兼ね備えています。さらに、官民連携による渋谷川の再生事業と連動して、川沿いに約600mの緑の遊歩道「渋谷リバーストリート」が整備されました。「ビットバレー」と呼ばれてきた渋谷のITエコシステムを象徴する施設です。
※2「渋谷ストリーム – Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%8B%E8%B0%B7%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0
渋谷スクランブルスクエア東棟──SHIBUYA SKYを擁する渋谷最高層ビル
渋谷スクランブルスクエア東棟は、渋谷駅直上に建設された地上47階・地下7階の超高層ビルです。高さ229.7mは渋谷エリア最高であり、東急・JR東日本・東京メトロの三社が共同事業主体として開発しました。延床面積は約276,000㎡(三棟合計)で、オフィス貸床面積は約7万㎡というエリア最大級の規模を誇ります。
高層部には展望施設「SHIBUYA SKY」が設けられ、高さ約230mから渋谷の街を360度見渡すことができます。商業フロアは中央棟・西棟と合わせて1フロア最大約6,000㎡規模となる予定で、国際競争力を意識した共創施設や情報発信施設も併設されています。IT企業やスタートアップを中心にオフィス需要が非常に高く、竣工後から高い入居率を維持しています。
渋谷フクラスと渋谷サクラステージ──西口・桜丘の新拠点
渋谷フクラスは、旧東急プラザ渋谷跡地に建設された地上18階・地下4階、高さ約103mの複合施設です。1階に都市型のバスターミナルと観光支援施設、2〜18階に商業施設「東急プラザ渋谷」とオフィス(9〜16階)が入ります。渋谷駅西口のランドマークとして、道玄坂連絡デッキを通じて周辺エリアとの歩行者ネットワークを形成しています。
一方、渋谷サクラステージは渋谷駅南西部の桜丘町エリアで2024年7月に本格開業した複合施設です。A街区(地上39階)・B街区(地上30階)・C街区(地上4階)の3街区構成で、延床面積は約254,700㎡に及びます。オフィス・住宅・商業に加え、国際医療施設や起業支援施設も含まれており、外資系企業や海外人材を意識したビジネス環境が整っています。渋谷駅南西側という従来の再開発エリアから外れたロケーションを刷新した点でも注目されています。
渋谷再開発で今後完成するプロジェクトと注目のスケジュール

渋谷駅街区の「最終章」に並行して、駅周辺の各エリアでも大規模な再開発が進行中です。駅直上だけにとどまらない渋谷エリア全体の変貌を、エリア別に把握しておきましょう。
渋谷スクランブルスクエア中央棟・西棟は駅街区の最終ピース
渋谷スクランブルスクエアの第Ⅱ期となる中央棟・西棟は、2025年5月に着工し、2031年度の完成を予定しています(※3)。中央棟は地上10階・地下2階(高さ約61m)、西棟は地上13階・地下5階(高さ約76m)で、延床面積は2棟合計で約95,000㎡に及びます。デザインアーキテクトには隈研吾建築都市設計事務所・日建設計・SANAA事務所という国際的な建築家チームが参画しており、完成後は東棟と合わせた3棟で「渋谷の新たな顔」が完成します。
商業フロアは東棟と合わせて1フロア最大約6,000㎡となり、首都圏最大級の規模となる見込みです。また、中央棟10階の屋上には各国大使館などと連携した国際文化交流施設「10階パビリオン(仮称)」が設けられる予定で、渋谷の国際競争力をさらに引き上げる施設として期待されています。オフィスと商業が一体化した渋谷駅直上という立地は、引き続き法人テナントの強い関心を集めています。
※3「〜「100年に一度」の大規模再開発、渋谷駅街区計画、最終章へ〜 東急・JR東日本・東京メトロ 三社連名ニュースリリース(2025年5月9日)」
https://www.tokyu.co.jp/company/news/detail/56376.html
道玄坂二丁目南地区とShibuya Upper West Project──西口エリアの変貌
渋谷駅西口・道玄坂エリアでは、二つの大型プロジェクトが連続して完成を迎えます。まず「道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業」は、渋谷マークシティに隣接する敷地面積約6,720㎡のエリアで進む再開発で、2027年2月の竣工を目指して工事が進行中です。地上30階・高さ約155mのオフィス棟(各フロア1,500㎡超)と地上11階のホテル棟(TRUNK HOTEL DOGENZAKA・仮称)の2棟構成で、三菱地所が参加組合員として推進しています。完成後は京王井の頭線渋谷駅直結、JR・東京メトロ各線からも徒歩約2分というアクセスで、道玄坂エリアにおける新たなオフィス供給の中核となります。
一方、2023年に閉館した東急百貨店本店跡地では「Shibuya Upper West Project(渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト)」が進行中で、2029年7月の竣工を予定しています。地上34階・高さ155.7m・延床面積約119,000㎡の超高層ビルにリテール・ミュージアム・ホテル・レジデンスが集約されます。東急と国際投資会社L Catterton Real Estateが出資する事業体が推進しており、Bunkamuraのカルチャー機能の後継も担う施設として注目されています。
宮益坂地区と渋谷二丁目西地区──東口エリアの大規模再編
渋谷駅東口エリアでも、渋谷ヒカリエ・渋谷アクシュと連携した大規模再開発が進みます。「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」は宮益坂と明治通りが交差する付近の約1.4haを対象に、東急とヒューリックが推進するプロジェクトです。2027年10月に本体着工、2031年度の竣工が予定されています。A街区に地上33階・高さ約180m(事務所・ホテル・カンファレンス等)、B街区に商業施設の地上7階建てを整備する計画で、渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期に伴う銀座線直上デッキとの接続も予定しています。
さらに大規模なのが「渋谷二丁目西地区第一種市街地再開発事業(Shibuya REGENERATION Project)」で、渋谷駅東側の青山通りや六本木通りに面する敷地面積約18,800㎡・延床面積約322,000㎡は渋谷エリア最大規模の再開発となります。B街区には地上41階・高さ約208mのオフィス・ホテル複合タワーが建設予定で、2025年度に着工、2029年度の竣工を目指しています。渋谷ヒカリエ・渋谷アクシュ・宮益坂地区と連なる形で渋谷駅東口エリアの回遊性が飛躍的に向上する見通しです。
渋谷再開発で渋谷駅の歩行者動線と交通アクセスはどう変わるか

渋谷駅は複数の鉄道路線が立体的に交差し、坂道による高低差も加わることで長年「迷いやすい駅」の筆頭として知られてきました。再開発の「最終章」では、ハード面の刷新によって歩行者動線が根本から改善されます。
スカイウェイで東西が空中接続され回遊性が飛躍的に向上
2030年度の完成に向けて整備が進む最注目インフラが「4階東口スカイウェイ(仮称)」です。東京メトロ銀座線渋谷駅の直上に設けられるこの空中回廊は、渋谷ヒカリエ4階のヒカリエデッキから銀座線の屋根上を通り、渋谷スクランブルスクエア中央棟(4階)を経由して渋谷マークシティ(京王渋谷駅)方面へとつながります。これにより、宮益坂方面(東側)と道玄坂方面(西側)を地上を経由せずに空中で一気に往来できるようになります。
スカイウェイ上からは新宿方面・恵比寿方面の眺望も楽しめる見込みで、渋谷スクランブルスクエア東棟の展望施設「SHIBUYA SKY」と並ぶ新スポットとしての期待も高まっています。渋谷駅を日常的に利用する通勤者にとっては乗り換え動線の短縮、オフィスワーカーにとっては雨天時も傘なしで主要施設間を移動できる快適性の向上が期待されます。
また、渋谷スクランブルスクエア西棟の西側3階部には約3,000㎡の歩行者デッキ「西口3階上空施設(仮称)」も整備されます。3階にはJR渋谷駅改札が新設されるため、このデッキを通じて改札から渋谷中央街・桜丘方面へのアクセスもスムーズになります。設計は建築家・内藤廣氏の内藤廣建築設計事務所が担当します。
幅20m超の東西自由通路とJR新改札で混雑緩和へ
地上レベルでも大規模な動線整備が進みます。JRハチ公改札前に最大幅22m、JR南改札前に最大幅23mの「東西自由通路」がそれぞれ整備される計画です。現状の渋谷駅では、JR線や明治通りによって宮益坂方面(東側)と道玄坂方面(西側)への行き来が分断されており、朝夕のラッシュ時には深刻な混雑が生じています。幅員20m超の通路2本の整備によって、このボトルネックが根本的に解消される見込みです。
さらに、JR渋谷駅の新南改札に隣接するエリアにJR東日本が建設する新駅舎(地上6階建て・延床面積約5,300㎡)が2026年度に完成予定です。この新駅舎は西口3階上空施設に直結しており、桜丘・南口方向へのアクセスが大幅に改善されます。これらの整備は工事の進捗に応じて段階的に供用が開始される見通しです。
ハチ公広場を含む5つの広場が約20,000㎡の憩い・防災空間に
2034年度の全体完成時点では、渋谷駅周辺に合計5つの広場空間が整備されます。具体的には「ハチ公広場」「東口地上広場」「中央棟4階広場(JR線路上空・仮称)」「西口3階上空施設(仮称)」「中央棟10階広場(仮称)」の5か所で、総面積は約20,000㎡に上ります。
これらの広場は単なる通過空間ではなく、日常的なにぎわいと憩いを提供するとともに、災害時には帰宅困難者の一時避難場所としても機能する設計です。特にハチ公広場は渋谷の玄関口として長年親しまれてきたシンボルですが、再整備後はより開放的で快適な空間に生まれ変わる見通しです。なお、ハチ公像の最終的な設置位置は現在も関係者間で検討中とされています。上層階から地上まで多層的に広がる広場群の整備により、渋谷駅周辺全体の回遊性・滞在性が大きく向上することが期待されています。
渋谷再開発でオフィス市場はどう変わる?空室率・賃料相場・企業動向を分析

再開発によって街の利便性が高まるにつれ、渋谷区のオフィス市場は需給のひっ迫が続いています。移転を検討する法人担当者にとって、賃料水準と空室動向の把握は意思決定の出発点です。
渋谷区の空室率は都心5区で最低水準──需給逼迫の「貸し手市場」が続く
三菱地所リアルエステートサービスの調査によると、2026年1月末時点で渋谷区の潜在空室率は2019年7月以来初めて1%を割り込みました。都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の中でも渋谷区は「需給逼迫により圧倒的な貸し手市場」と評価されており、即日入居可能な物件は極めて少ない状況が続いています(※4)。
この背景には、再開発によるオフィス供給の増加を、IT企業・スタートアップを中心とした旺盛な需要が吸収しきってしまっている構造的な問題があります。コロナ禍以降の出社回帰傾向も加わり、既存テナントの床の借り増しや新規開設の動きが活発化しています。渋谷でのオフィス移転を検討する場合は、希望条件を固めてから半年以上前に仲介会社と連携し、物件情報をいち早く把握する体制を整えることが不可欠です。
※4「【2026年1月末時点】東京オフィスマーケット動向 空室率・平均募集賃料調査|三菱地所リアルエステートサービス」
https://office.mecyes.co.jp/market/detail/129
渋谷区のオフィス賃料は上昇傾向──坪単価約33,701円の水準
2026年1月時点の渋谷区のオフィス賃料相場は、坪単価約33,701円程度が目安です(※5)。東京23区の平均が約19,878円であることを考えると、渋谷区は都内でも高水準の賃料帯に位置しており、弊社調べでは最も高いエリアです。
JLLジャパンのリサーチによると、東京Aグレードオフィスの賃料は2025年第3四半期時点で前年比7.5%増となっており、新宿・渋谷エリアは12.3%増という二桁の上昇率を記録しています(※6)。再開発による新規供給があっても需要がそれを上回っており、賃料の上昇基調は今後も続く見通しです。オフィス移転を検討する場合は、賃料の上昇幅が想定より大きくなるリスクも織り込んだ資金計画が必要です。
※5 2026年4月1日時点で東京オフィスチェックに掲載中の46,989件の物件から該当エリアの物件賃料をもとに算出(かつ1985年以降に竣工のビルのみ)
※6「2025-2029年 東京オフィス賃貸市場の最新動向と2026年以降の展望 JLL日本」
https://www.jll.com/ja-jp/insights/latest-trends-in-the-tokyo-office-rental-market
IT企業の渋谷回帰とビットバレー復活の可能性
かつて渋谷はIT企業が集積する「ビットバレー」として知られていましたが、2000年代以降は大型オフィスの不足から多くの企業が六本木・赤坂・汐留などへ流出していました。しかし、渋谷ヒカリエ・渋谷ストリーム・渋谷スクランブルスクエアといった大型複合ビルが次々と供給されたことで、この流れが逆転しつつあります。
象徴的な事例がGoogle合同会社の渋谷回帰です。2010年に六本木ヒルズへ移転したGoogleは、2019年に渋谷ストリームのオフィスフロア全フロアを一括借り上げして渋谷に戻ってきました。また、渋谷サクラステージには起業支援施設が組み込まれており、スタートアップエコシステムの中核としての役割も期待されています。2031年度以降に渋谷スクランブルスクエア中央棟・西棟が完成すれば、エリア最大級のオフィスが新たに市場に加わり、ビットバレーの復活がさらに現実味を帯びてきます。
再開発スケジュールを踏まえたオフィス移転タイミングの見極め方
渋谷エリアへのオフィス移転を検討する際には、再開発スケジュールと自社のリース契約サイクルを重ね合わせた戦略的な判断が求められます。現在の賃料相場はすでに高水準にありますが、2027〜2029年にかけて道玄坂二丁目南地区・Shibuya Upper West Project・渋谷二丁目西地区など複数の大型ビルが相次いで竣工する予定です。このタイミングで一時的に新規供給が増加し、交渉余地が生まれる可能性があります。
一方、2031年度の渋谷スクランブルスクエア中央棟・西棟の完成後は、再びオフィス需要が集中し、空室率がさらに低下する可能性も否定できません。移転検討企業としては「大型供給が重なる2027〜2029年の間に条件を固め、2031年以降の賃料上昇リスクをヘッジする」という時間軸での戦略も有効です。渋谷の再開発情報を継続的にウォッチしながら、自社のオフィス戦略に組み込んでいくことをおすすめします。
まとめ:渋谷再開発の最新動向を押さえて最適なオフィス戦略を立てよう
渋谷再開発は2034年度の全体完成に向けて最終章を迎えており、駅機能の刷新から新たなオフィス供給まで、ビジネス環境を大きく変える要素が目白押しです。空室率は都内最低水準が続く一方、2027年以降は複数の大型ビルが相次いで竣工するため、移転タイミングの見極めが重要になります。再開発の進捗を継続的に把握し、自社の契約更新サイクルと照らし合わせながら、渋谷エリアへの移転戦略を早めに検討されることをおすすめします。渋谷のオフィス移転に関するご相談は、ぜひ東京オフィスチェックまでお問い合わせください。




