このオフィスレイアウトは、44.1坪（146㎡）の空間に16名がゆとりを持って働ける、現代的な中規模オフィスの好例です。一人当たり約2.8坪（9.1㎡）を確保し、快適性と生産性を高いレベルで両立できる設計となっています。

まず、レイアウトの最大の特徴は、エントランスを起点に右手が執務エリア、左手が会議ゾーンという明快なゾーニングです。来客はエントランスから会議室へ直行できる動線が確保されているため、執務エリアを通らずに案内が可能で、業務集中や情報管理・プライバシーの確保が徹底されています。

執務エリアは窓面を活かし、自然光が差し込む明るい空間に4列の島型ベンチデスクを整然と配置しています。各島に4名ずつ座ることで、チーム内のコミュニケーションや情報共有を活発化しつつ、個人の集中作業にも十分なスペースが確保されています。通路幅も広くとられており、日常の移動や巡回がしやすく、緊急時の避難動線としても安全性が高い設計です。中央部には複合機や給湯設備、冷蔵庫などを集約配置し、書類や備品の収納も壁面にまとめることで、どの席からもアクセスしやすく、動線を最小化しています。

会議室は10名用の広さがあり、社内外の打ち合わせやプレゼンテーション、重要な商談にも対応可能です。さらに左側にはサブワーク席も設けられており、研修や一時的な作業スペースとして柔軟に活用できます。今後、エントランス付近にWEBブースなどを追加する余地も十分あり、将来的な働き方の変化にも対応しやすい構造となっています。

全体の動線は回遊性が高く、席数の増減やレイアウト変更にも柔軟に対応できるため、組織の成長や業務内容の変化にも強いオフィスと言えるでしょう。

このように、本レイアウトは「明快なゾーニングと動線分離」「チームワークと集中作業を両立する執務エリア」「多様な会議・研修ニーズに対応するスペース」「効率的な設備」「快適性・安全性・拡張性」をバランスよく実現しており、現代の中規模オフィスに求められる理想的な空間と言えます。