この大規模オフィスは204.7坪の広大な空間に63名が働く設計で、一人当たり約3.3坪という一般的なオフィスを上回るゆとりのある環境を実現しています。この空間的余裕を活かし、多様なワークスタイルと現代的な業務要件に対応した高機能なオフィス空間を構築しています。

空間全体は明確な機能的ゾーニングにより効率的に構成されており、左側から中央部にかけては大規模な執務エリアとなっており、執務エリアでは多様な形状のデスク配置を採用することで、部門やプロジェクトの特性に応じたチーム編成が可能で、協働作業と個人作業の両方に最適化された環境を提供しています。

中央部を貫く主要動線沿いには複合機などの共用機能を集約配置することで、日常業務における回遊性と利便性を向上させています。この「バックボーン動線」の概念により、どのエリアからも共用設備へのアクセスが効率的で、大規模オフィスでありながら移動負担を最小限に抑えています。

右側エリアは来客対応ゾーンとして機能し、役員室と複数の会議室を集約配置することで、外部との商談や機密性の高い業務を執務エリアと分離して行えます。この明確な分離により、業務への影響を最小限に抑えながら、重要な意思決定や外部折衝に集中できる環境を確保しています。

現代的な働き方への対応も充実しており、個別WEBブースによりオンライン会議や集中作業に最適な環境を提供し、休憩スペースは従業員のリフレッシュと部門間の自然な交流を促進します。サーバルームは会議エリア近くに独立設置され、セキュリティとメンテナンス動線の両方に配慮された配置となっています。

このように、広大な空間を最大限活用した機能的ゾーニングと効率的な動線設計により、大規模組織における生産性向上と従業員の快適性を高いレベルで両立した、現代的なオフィス空間を実現しています。