このオフィスは20.5坪のコンパクトな空間に16名が利用できる高密度レイアウトとなっており、一人当たり約1.3坪という一般的なオフィスの半分以下の密度で設計されています。この特殊な密度は、通常の執務作業よりも研修や会議、短時間の作業を主目的とした使用を想定していることを示しています。

不整形な建物形状を最大限活用し、中央エリアには複数の島型デスクを効率的に配置することで、全体会議から小グループでの打ち合わせまで多様な用途に対応できる柔軟性を確保しています。この配置により、参加者の規模や会議の性質に応じて座席を調整することが容易で、チーム内のコミュニケーションも促進されます。

壁面沿いには個別作業に適したデスクスペースも配置されており、集中を要する作業や一時的な個人作業にも対応しています。豊富な壁面収納スペースにより、研修資料や備品を効率的に管理でき、限られた空間をすっきりと保つことができます。

特に注目すべきは、複数の出入口を持つ動線設計により、人の流れが滞りにくく、緊急時の避難経路としても機能的であることです。この高密度環境において安全性への配慮が適切になされており、多人数が同時に利用する際の利便性と安全性を両立した、実用的で効率的なオフィス空間を実現しています。