電通本社ビルを米ブルックフィールドが取得へ|東京オフィス市場の最新動向

東京都港区・汐留に立地する「電通本社ビル」を、米資産運用会社ブルックフィールド・アセット・マネジメントが約3,000億円規模で取得する方針を固めたことが明らかになりました。売り主はヒューリックなどが出資する特別目的会社(SPC)で、3月末までに契約締結を目指しているとされています。
本件が成立すれば、2025年の「恵比寿ガーデンプレイス」売却(約4,770億円)や、ブラックストーンによる「東京ガーデンテラス紀尾井町」買収(約4,000億円)に続く、大型不動産取引となります。海外投資家による東京オフィス市場への積極的な投資姿勢が、改めて浮き彫りになりました。
電通本社ビルとはどのような物件か
電通本社ビルは、地上48階・地下5階建て、2002年11月竣工の大規模オフィスビルです。JR新橋駅および都営大江戸線汐留駅から地下通路で直結しており、交通利便性は都内でもトップクラスです。商業施設「カレッタ汐留」や劇場なども併設され、ビジネス・商業・文化機能を併せ持つ複合型施設となっています。
電通グループは2021年、余剰資産削減を目的に同ビルを約3,000億円規模でSPCへ売却しました。その後、11年間の賃貸借契約を締結し、現在も本社として入居しています。いわゆる「セール・アンド・リースバック」の形態です。
今回の買収は、オーナー変更にあたるものであり、テナントである電通の入居継続には直接的な影響はありません。ただし、バックオフィス担当者にとっては「オーナーの属性変化」は中長期的な経営判断に影響し得る重要な情報です。
なぜ海外投資家は東京オフィスを買うのか
世界の主要都市と比較すると、東京都心の不動産価格は依然として割安感があると指摘されています。安定した賃料水準、低空室率、政治的安定性、円安環境などが重なり、海外投資マネーが流入しています。
ブルックフィールドは約10年前に日本拠点を開設し、目黒雅叙園の取得など、日本市場での投資拡大を進めてきました。今回の電通本社ビル取得が実現すれば、日本における存在感はさらに高まるでしょう。
バックオフィスの立場から見ると、こうした海外ファンドの参入は「賃料水準の維持・上昇圧力」「物件の資産価値向上」「運営方針の高度化」などにつながる可能性があります。一方で、投資リターン重視の運営が強まるケースも想定されます。

オフィス移転検討企業への示唆
今回のニュースが示しているのは、「東京都心の大型ビルは依然として投資対象として強い」という事実です。特に駅直結・大規模・複合型といった条件を備えた物件は、世界的に見ても競争力があります。オフィス移転を検討している企業にとっては、以下の視点が重要になります。
- オーナー属性の確認
国内デベロッパーか、海外ファンドかによって運営方針や賃料戦略が異なる可能性があります。 - セール・アンド・リースバックの活用検討
資産圧縮や財務戦略の一環として、自社ビルを売却し賃借する手法は有効な選択肢です。 - 中長期視点での立地評価
再開発やインフラ整備が進むエリアは、資産価値・ブランド価値双方の向上が見込まれます。ヒューリックも大型オフィスの保有方針見直しを示唆しており、今後も市場には一定の流動性が生まれる可能性があります。
まとめ
電通本社ビルの売買は、単なる大型取引ではなく、「東京オフィス市場の国際化」を象徴する動きです。オフィスはコストであると同時に、企業ブランドや採用競争力を左右する経営資源です。移転や統合を検討するバックオフィス担当者は、市場動向と資本構造の変化を踏まえ、より戦略的な判断が求められます。
担当マーケターの視点
今回の取引は、東京オフィスが「グローバルマネーの投資対象」であることを改めて示しました。企業側にとって重要なのは、単に賃料水準を見るのではなく、「どのようなオーナーが、どのような思想で物件を保有するのか」という視点です。海外ファンドが参入することで、建物の価値向上や設備投資が進む可能性がある一方、収益性重視の運営になることも想定されます。オフィスはブランディング装置であり、人材獲得の武器でもあります。市場が活況な今こそ、自社の成長戦略と不動産戦略を結び付ける視座が求められていると感じました。
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