台東区の再開発で注目される上野エリア|都心5区よりお得な賃料相場と移転のメリット

台東区の再開発で注目される上野エリア|都心5区よりお得な賃料相場と移転のメリット

東京都心のオフィス賃料が高騰を続けるなか、都心5区に比べてコストを抑えつつターミナル駅の交通利便性を確保できるエリアとして、台東区への注目が高まっています。上野駅前では約6.9ヘクタールに及ぶ大規模再開発が始動し、2030年代半ばに向けてエリアの都市機能とブランド力は大きく変わろうとしています。本記事では、台東区の再開発プロジェクトの全体像から完成スケジュール、オフィス市場への影響、そして移転時に押さえるべき実務ポイントまでを網羅的に解説します。再開発によるエリア価値の向上を先取りし、将来性のあるオフィス拠点を確保するための判断材料としてお役立てください。

台東区の再開発の全体像と注目される理由

台東区では、上野・浅草・秋葉原という3つの主要エリアで再開発計画が同時に動いています。ここでは、その全体像と台東区が掲げるまちづくりの方向性を解説します。

都市計画マスタープランが示す将来ビジョン

台東区は2019年3月に「台東区都市計画マスタープラン」を策定し、区全体の都市整備の方向性を打ち出しました。このプランでは「世界に輝く ひと まち たいとう」をテーマに掲げ、住む人・働く人・訪れる人のすべてを惹きつける魅力あふれる街を目指しています。キーワードは「活力」「多様性」「快適」「安全安心」の4つで、都市機能・防災機能の向上から自然環境の保全、観光・文化資源の活用まで幅広い施策を包含しています。

特に注目すべきは、江戸時代から続く伝統的な文化性を活かしながら、現代の都市ニーズに応えるという二面性のあるアプローチです。台東区は面積約10平方キロメートルと23区で最も小さい区でありながら、上野恩賜公園や浅草寺といった世界的な観光資源を擁しており、この強みを活かした都市再編が計画の根幹にあります(※1)。

※1「台東区都市計画マスタープラン」 https://www.city.taito.lg.jp/kankyo/toshikeikaku/masterplan/index.html

上野・浅草・秋葉原で同時に動く開発エリアマップ

台東区の再開発は、単独エリアの点的な整備ではなく、複数の拠点が連携する面的な都市更新として進められています。上野駅周辺では「上野地区まちづくりビジョン」に基づき、東上野四・五丁目地区を中心に約6.9ヘクタールにわたる大規模再開発が始動しました。2024年3月には「東上野四丁目A-1地区再開発準備組合」が設立され、事業協力者として東京メトロと大林組が参画しています(※2)。

一方、浅草地区では2026年3月に「浅草未来図案(まちづくりビジョン)」が策定されました。このビジョンは概ね20年後の浅草の将来像を示すもので、浅草駅周辺の交通結節機能の強化や六区ブロードウェイ周辺の回遊拠点化など、観光地としての質的転換を目指しています。さらに御徒町駅周辺地区や秋葉原地区でも再開発の検討が進んでおり、台東区全体がひとつの大きな都市更新の波の中にあるといえます(※3)。

※2「上野地区まちづくりビジョン(東上野四丁目地区の取り組み)」 https://www.city.taito.lg.jp/kankyo/toshikeikaku/ueno/index.html
※3「浅草未来図案(まちづくりビジョン)」 https://www.city.taito.lg.jp/kankyo/toshikeikaku/asakusa/index.html

「人中心の空間づくり」を掲げるまちづくりの方向性

台東区のまちづくりにおいて特に注目されるのが、「人中心の空間づくり」というコンセプトです。2026年度当初予算案では「上野地区まちづくり推進」として2億7,792万円が計上されました(※4)。特に初めて上野を訪れる人が迷わず乗り換えられる歩行空間の整備に重点が置かれており、「基盤整備」「駐車場地域ルール」「機能誘導方策」の3本柱で具体策が進められています。

3本柱の具体的な内容は以下のとおりです。

  • 基盤整備:地下・地上・デッキで上野恩賜公園と上野駅、駅周辺のまちをシームレスに接続する歩行者ネットワークを構築
  • 駐車場地域ルール:東京都駐車場条例に基づく付置義務台数を緩和し、自動車流入を抑制して歩行者が快適に回遊できる空間を創出
  • 機能誘導方策:地区計画を活用し、低層部に商業、中層部に業務・ホテルを配置するなど用途の適切な配分を誘導

台東区は2027年度にも「都市空間の再編に向けた方向性(構想)」を示す考えで、今後の動向から目が離せません。

※4「令和8年度 台東区当初予算案」 https://www.city.taito.lg.jp/kuse/zaisei/yosan/r8yosan/index.html

台東区の再開発で注目すべき5つの主要プロジェクト

台東区内で進行中の再開発は多岐にわたりますが、オフィス移転を検討する企業にとって特に注目すべき5つのプロジェクトを取り上げ、それぞれの計画内容を掘り下げます。

東上野四丁目A-1地区|上野駅前に誕生する大規模複合拠点

A-1地区は、昭和通り(国道4号)と浅草通り(都道463号)が交わる交差点付近に位置し、上野駅からペデストリアンデッキを降りてすぐの好立地にあります。検討区域は約1.0ヘクタールで、現在は上野警察署やコンビニ、コインパーキングなどが点在するエリアです。上野駅に近接しながらも容積率を十分に消化していない低層建物が多く残っており、土地の高度利用による大きなポテンシャルを秘めています。

再開発後は、以下の多彩な機能を備えた複合施設が誕生する見込みです。

  • オフィス:上野駅至近の大規模業務床として、成長企業の本社機能誘致を想定
  • 商業・観光・文化:上野から浅草を結ぶ浅草通りの玄関口にふさわしいにぎわい機能を整備
  • 防災:帰宅困難者の一時滞在施設や防災備蓄倉庫を配置し、災害対応力を強化
  • 交通結節:東京メトロが事業協力者として参画しており、上野駅の新たな出入口の設置も注目される

東上野四・五丁目A-2・A-3地区|区役所周辺の公共施設再編

A-2地区は台東区役所を中心としたエリアで、旧下谷小学校跡地の活用が計画の柱となっています。閉校から33年を経て取り壊された校舎の跡地を活用し、区役所をはじめとする公共施設の機能更新・再編が実施される予定です。周辺は大通りから離れた落ち着いた環境で、マンションやビルが建ち並ぶ中に小さな寺院や公園も点在しています。

A-3地区は昭和通り沿い、浅草通り沿い、旧下谷小学校跡地の東側一角の3つに分かれており、A-1地区やA-2地区との接続を重視した歩行空間の整備が主な目的です。昭和通り沿いには店舗・オフィス・住居で構成される「ティックスタワー上野」が立地しており、既存の都市ストックとの調和を図りながら、沿道の景観向上やにぎわい創出が進められます。

東上野五丁目B地区|寺院と共存する都市型住宅市街地の整備

B地区は、A地区の東側に隣接する東上野五丁目エリアで、浅草通りと清州橋通りが交わる角地付近に広がっています。このエリアの特徴は、龍谷寺・蓮城寺・永昌寺といった寺院が集まる「寺町」の趣を残している点にあります。地区計画では「都市型住宅市街地ゾーン」と位置づけられ、寺町の歴史・環境と調和した下町らしい景観を維持しながら、住宅・オフィス・商業機能が共存するまちづくりを目指しています。

B地区の最東端には東京メトロ銀座線の稲荷町駅があり、周辺には飲食店が多く集まるビジネスランチスポットとしても機能しています。近年では「Brillia上野Garden」(2021年竣工、98戸)のような新築マンションも建設されており、居住人口の増加が進んでいます。再開発による歩行空間の整備が進めば、上野駅周辺からの回遊性がさらに高まることが期待されます。

上野駅周辺の歩行者ネットワーク構築とデッキ接続計画

台東区が2024年に策定した「上野地区まちづくりビジョン」では、東西都市軸の強化に向けた歩行者ネットワークの構築が重点施策として打ち出されています。具体的には、上野恩賜公園と上野駅、そして駅東側のまちを地下・地上・デッキの三層構造でつなぐ検討が進められています。

現状の課題として挙げられているのが、パンダ橋(東西自由通路)のにぎわい不足と東上野四丁目側への未接続です。再開発エリアや区役所側への接続可能性を含め、回遊性向上のための検討が深度化される方針で、JR・東京メトロ・京成電鉄・国・東京都・東京藝術大学・筑波大学などの学識者で構成される「上野地区まちづくりビジョン推進会議」の中でも共有が進められています。デッキ接続が実現すれば上野駅の東西アクセスが大幅に改善されます。

浅草未来図案(まちづくりビジョン)と回遊拠点の形成

2026年3月に台東区が策定した「浅草未来図案(まちづくりビジョン)」は、概ね20年後の浅草の将来像を示す長期計画です。旧ビジョン(2007年策定)以降、東京スカイツリーの開業やインバウンドの急増、コロナ禍を経て、浅草を取り巻く環境は大きく変化しました。新ビジョンでは、集客力を持つ街を「暮らしと商いを壊さずに持続させるための都市再編」として位置づけています。

エリア別の施策としては、浅草駅周辺での滞留空間の創出と交通結節機能の強化、東武浅草駅の更新検討が挙げられます。六区ブロードウェイ周辺は「にぎわいのある西の回遊拠点」として位置づけられ、ランドマーク施設の整備検討や歩行者専用時間帯の拡大、ナイトタイム観光の強化が掲げられています。このビジョンの推進により、上野エリアとの一体的な回遊ルートが形成されれば、台東区全体のエリア価値が底上げされることになります。

台東区の再開発の完成時期と今後のスケジュール

再開発を見据えたオフィス移転では、各プロジェクトの進捗状況と完成時期の把握が不可欠です。ここでは、主要事業の時間軸と意思決定の流れを整理します。

A-1地区は準備組合設立済み|事業協力者は東京メトロと大林組

東上野四丁目A-1地区では、2018年3月に「東上野四丁目地区エントランス街区まちづくり勉強会」が発足し、全16回の勉強会を通じて地権者との合意形成が進められてきました。この長期にわたる地元との対話が実を結び、2024年3月26日に「東上野四丁目A-1地区再開発準備組合」が正式に設立されました(※2)。

事業協力者として選定された東京地下鉄株式会社(東京メトロ)と株式会社大林組には、それぞれ異なる役割が期待されています。東京メトロは上野駅の鉄道インフラと再開発エリアの一体的な整備を担う立場にあり、銀座線・日比谷線との接続強化が見込まれます。大林組は大規模複合施設の設計・施工を統括するゼネコンとして参画しています。今後は準備組合を中心に、施設計画や都市計画の具体的な検討が進められていく段階です。

完成は2030年代半ばを想定|段階的に進む整備の流れ

各地区の進捗状況と想定スケジュールを一覧で整理します。

地区・プロジェクト 現在のステータス 想定完成時期
東上野4丁目A-1地区 準備組合設立済み(2024年3月)/施設計画検討中 2030年代半ば
東上野4丁目A-2・A-3地区 地区計画策定済み(2019年)/土地区画整理事業認可取得済み A-1地区以降のフェーズ
東上野5丁目B地区 地区計画策定済み(2019年 A地区整備後に段階的着手
上野地区 都市空間再編構想 方向性の策定準備中 2027年度に構想公表予定
浅草未来図案(まちづくりビジョン) ビジョン策定済み(2026年3月 概ね20年後を見据えた長期計画

東上野四丁目地区の土地区画整理事業としての施行期間は2032年(令和14年)3月31日までとされていますが、A-1地区の再開発ビルの竣工は、上野警察署の移転(2030年頃予定)を経て、2030年代半ば(2035年前後)となる見込みです(※5)。浅草地区についても、2026年度から浅草駅周辺や隅田川周辺の都市空間再編の検討が本格化する見通しです。

※5「東上野四丁目地区土地区画整理事業」 https://www.city.taito.lg.jp/kankyo/toshikeikaku/ueno/kukakuseiri.html

上野地区まちづくりビジョン推進会議の役割と今後の意思決定

台東区の再開発は、区単独の事業ではなく、多様なステークホルダーが参画する協議体制のもとで進められています。その中核となるのが「上野地区まちづくりビジョン推進会議」です。この会議には、JR東日本・東京メトロ・京成電鉄の鉄道事業者、国土交通省や東京都といった行政機関、そして東京藝術大学・筑波大学などの学識者が参加しています。

推進会議では、歩行者ネットワークの構築やデッキ接続計画、交通結節点としての機能強化など、個別の再開発事業では対応しきれない広域的な課題が議論されます。台東区の担当者は「まちに住む方々の発意がないと事業は動かせない」と述べており、地域住民との合意形成を重視する姿勢を示しています。再開発の進捗は地域の合意状況にも左右されるため、推進会議の動向や区の公表資料を定期的にチェックすることが重要です。

台東区の再開発でオフィス市場はどう変わる?空室率・賃料相場・企業動向を分析

再開発はエリアのオフィス需給に直接的な影響を及ぼします。ここでは、台東区のオフィス市場の現状と将来見通しを、データに基づいて分析します。

台東区のオフィス空室率は低水準を維持──周辺5区からの需要受け皿

東京のオフィス市場は、2025年後半から空室率の急速な低下が進みました。三菱地所リアルエステートサービスの調査によると、2025年12月末時点の都心主要5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の潜在空室率は1.92%まで低下し、中央区以外の全区で即入居可能な空室率が1%を下回る「空室枯渇」の状態に入っています(※6)。

こうした都心部の逼迫は、台東区のようなサブマーケットへの需要波及を促す要因となります。渋谷区ではワンフロア500坪以上の大型区画の在庫がゼロとなり、希望条件に合う物件を求めてニーズが流出する傾向が強まっています。台東区は上野駅を中心に複数の鉄道路線が乗り入れるターミナル性を持ちながらも、都心5区と比較して賃料水準が抑えられていることから、床面積を確保したい成長企業の受け皿として注目度が高まっています。

※6「オフィスマーケットレポート|三菱地所リアルエステートサービス」 https://www.mres.jp/market/office/

【最新データ】上野エリアの平均募集賃料推移

2026年3月時点のデータを基に、台東区内のエリア別賃料と都心5区の平均を比較します。

エリア 坪単価(共益費込み・税別) 出典
都心5区 大規模ビル平均(千代田・中央・港・新宿・渋谷) 26,627円 東京オフィスチェック(2026年4月)
台東区 16,223円 東京オフィスチェック(2026年4月)
上野 / 台東 / 東上野エリア 16,088円〜24,778円 アットオフィス(2026年3月)
浅草橋 / 蔵前 / 浅草エリア 14,616円〜17,482円 アットオフィス(2026年3月)
入谷 / 千束エリア 9,105円〜12,421円 アットオフィス(2026年3月)

※アットオフィスのデータは10〜300坪の募集物件を対象とした平均募集坪単価。三幸エステートのデータは1フロア200坪以上の大規模ビルが対象。

台東区の上野エリアは、都心5区と比べて坪単価で約10,400円低い水準にあり(※7)、同じ予算でより広い床面積を確保できるコストメリットがあります。スタートアップや中小規模の企業にとっては浅草橋・蔵前エリアも選択肢として有力です。今後、再開発の進展に伴いエリアの認知度やブランド力が向上すれば、賃料水準も緩やかに上昇していく可能性があります。

※7 2026年4月1日時点で東京オフィスチェックに掲載中の46,989件の物件から該当エリアの物件賃料をもとに算出(かつ1985年以降に竣工のビルのみ)

新築大規模ビルの供給がもたらす「上野ブランド」の向上と二次空室の発生

A-1地区の再開発によって新築大規模オフィスビルが上野エリアに誕生すれば、これまで台東区にはなかった高スペックのオフィス床が市場に供給されることになります。新耐震基準を大幅に上回る最新の構造性能、充実した共用施設、省エネルギー性能を備えたAグレード相当のビルが登場することで、「上野=築古ビルが多い」というイメージが刷新される可能性があります。

一方で、大規模新築ビルへのテナント移転に伴い、既存の中小ビルから退去が発生する「二次空室」のリスクも考慮が必要です。東京のオフィス市場全体では、港区を中心に大規模ビルの再開発が相次いでおり、新築ビル竣工時に周辺の既存ビルで空室が一時的に増加する現象が確認されています。台東区においても、新築ビルのグレードと賃料水準に引き上げられる物件と、競争力を失う築古物件の二極化が進む可能性があり、物件選定の際にはビルのスペックと将来的な競争環境を見極めることが重要です。

キャディ(CADDi)などの成長企業が台東区に本社を構える理由と採用力への影響

台東区のオフィス需要を象徴する企業事例として、製造業AIデータプラットフォームを提供するキャディ株式会社(CADDi)が挙げられます。同社は2024年3月に東京本社を台東区浅草橋に移転しました。社員数は2019年の42名から約470名(移転時点)まで急拡大しており、累計資金調達額は217.2億円に達しています(※資本金・資本準備金の合計は217.2億円)。2025年4月時点では従業員数596名にまで成長し、グローバル9拠点での事業展開を進めています(※8)。

キャディが台東区を選んだ背景には、JR総武線浅草橋駅から徒歩2分という交通利便性と、都心5区に比べて抑えられた賃料で大規模なオフィス面積を確保できるコストバランスがあると考えられます。成長フェーズにある企業にとって、採用活動を支える立地の認知度とオフィス環境の質は重要な要素です。再開発によってエリアのブランド力が向上すれば、優秀な人材の採用力にも好影響をもたらすことが期待されます。

※8「CADDi プレスリリース(本社移転・会社概要)」 https://caddi.com/ja/news/

台東区の再開発エリアにオフィスを移転する際のポイント

台東区への移転を具体的に検討する際に押さえておきたい3つのポイントを、実務の視点から解説します。

ターミナル駅直結の交通利便性と新幹線アクセス

上野駅は、以下の路線が乗り入れる都内有数のターミナル駅です。

  • JR在来線:山手線、京浜東北線、東北本線(宇都宮線)、高崎線、常磐線
  • 新幹線:東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線
  • 東京メトロ:銀座線、日比谷線
  • 京成電鉄:京成本線、スカイライナー(成田空港まで約40分)

北関東・東北・北陸方面のクライアントや拠点との往来が多い企業にとって、新幹線アクセスは大きなアドバンテージです。また、上野駅周辺から御徒町・秋葉原にかけては徒歩圏内での移動も可能で、JRの御徒町駅、東京メトロの仲御徒町駅、つくばエクスプレスの新御徒町駅、都営大江戸線の上野御徒町駅など複数駅が利用できるマルチアクセス環境が整っています。再開発でデッキ接続や駅出入口の新設が実現すれば、この利便性はさらに高まります。

都心主要区と比較した賃料コストパフォーマンスの高さ

オフィスの移転先を選定する際、賃料のコストパフォーマンスは最も重要な判断基準のひとつです。台東区の強みは、ターミナル駅の利便性を持ちながらも、都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)に比べて大幅に低い賃料水準でオフィスを確保できる点にあります。

具体的に50坪のオフィスを借りる場合で試算すると、その差は一目瞭然です。

比較項目 都心5区 大規模ビル平均 台東区
坪単価(共益費込み) 約32,000円 約16,200円
月額賃料(50坪の場合) 約160万円 約81万円
年間賃料 約1,920万円 約974万円
年間差額 約624万円のコスト削減

年間約620万円の差額を人材投資や設備投資に充てることが可能であり、成長フェーズの企業が固定費を抑えつつ好立地を確保する戦略として、台東区は合理的な選択肢といえるでしょう。ただし、再開発の進展に伴って賃料が上昇する可能性もあるため、長期的なコスト見通しを立てた上で移転時期を判断することが大切です。

築古ビルが多いエリアでの物件選定と移転時期の見極め方

台東区のオフィスビルストックは、都心5区と比べて築年数の古い物件の比率が高い傾向にあります。築古ビルには賃料が抑えられるメリットがある一方、設備面でテナントのニーズを満たさない場合もあるため、以下の項目を重点的にチェックしましょう。

  • 耐震性能:新耐震基準(1981年以降)への適合状況を必ず確認
  • 空調方式:個別空調か集中空調か。残業や休日出勤時の対応可否に直結
  • OAフロア:有無とフロア高さ。配線の自由度やレイアウト変更のしやすさに影響
  • 電気容量:サーバー機器やIT機器の増設に対応可能か
  • セキュリティ:機械警備・有人警備の体制。ICカード認証の有無

移転時期の見極めに関しては、2030年代半ばに予定されるA-1地区の竣工が大きな節目となります。新築ビルの竣工前は既存ビルの空室率が低く賃料交渉が難しい傾向がありますが、竣工後には既存ビルからの移転が進み二次空室が発生するため、好条件での入居チャンスが生まれます。一方、再開発前の現時点で早めに拠点を構え、エリアの発展とともに企業ブランドを確立するという戦略も有効です。自社の成長計画とオフィスの契約期間を照らし合わせ、最適なタイミングを見定めましょう。

まとめ:台東区の再開発を見据えて将来性のあるオフィス拠点を確保しよう

台東区では、東上野四・五丁目地区を中心とした約6.9ヘクタールの大規模再開発をはじめ、上野駅周辺の歩行者ネットワーク構築や浅草未来図案に基づく回遊拠点の形成など、複数のプロジェクトが同時に進行しています。2030年代半ばのA-1地区竣工に向けて事業は着実に前進しており、エリア全体の都市機能とブランド力は今後大きく向上していく見通しです。オフィス市場に目を向ければ、都心5区の空室枯渇を背景にサブマーケットへの需要波及が進む中、台東区はターミナル駅の交通利便性と都心5区を大幅に下回る賃料水準を両立できるエリアとして注目度を高めています。将来のエリア価値向上を見据えた戦略的なオフィス移転をお考えの方は、ぜひ東京オフィスチェックまでお気軽にご相談ください。

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