【2026年4月最新】品川の再開発最新情報!6つの区画で変わるオフィス街の全貌

【2026年4月最新】品川の再開発最新情報!6つの区画で変わるオフィス街の全貌

「品川の再開発」と聞いて、全体像をすぐに答えられる担当者は多くないはずです。高輪ゲートウェイシティ、品川駅西口、泉岳寺駅周辺と、事業主体もエリアも異なるプロジェクトが並行して動いており、その規模は総面積約28ヘクタール、竣工時期も2025年から2031年にまたがります。トヨタ自動車やKDDIが本社移転先として品川を選んだことで、関連企業・取引先からの移転相談が急増しているのも現実です。本記事では、再開発の全体像から各プロジェクトの詳細、交通インフラの将来計画、オフィス市場への影響、そして実際の移転判断に使えるポイントまでを体系的に解説します。

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品川の再開発はなぜこれほど大規模なのか?全体像をわかりやすく解説

品川の再開発はなぜ大規模なのか?全体像をわかりやすく解説

品川の再開発は、単一の建て替えプロジェクトではなく、複数の事業が連動して進む都市規模の再編です。まずはエリアの全体像・背景・スケジュールを整理しておきましょう。

総面積約28ヘクタール─品川駅から田町駅に広がる再開発エリアの範囲

品川エリアで現在進行中の再開発は、大きく分けると「品川駅北周辺地区(高輪ゲートウェイシティ)」「品川駅西口地区(高輪三丁目地区)」という2つの核から構成されています。品川駅北周辺地区は高輪ゲートウェイ駅から品川駅にかけての約13.4ヘクタール、品川駅西口地区は品川駅西側の高輪三丁目エリアの約14.7ヘクタール(東京ドーム約3個分)を対象としており、両エリアを合算すると総面積は約28ヘクタールにのぼります(※1)。
品川駅西口地区は、かつてグランドプリンスホテル高輪など複数のホテルが立地していたエリアで、現在はA・B・C・Dの各街区に分けて段階的な建て替えと基盤整備が進められています。品川駅北周辺地区は東日本旅客鉄道(JR東日本)が事業主体となり、1〜4街区の超高層複合ビル群が順次竣工を迎えています。いずれのエリアも港区内に位置しており、行政・都市計画・民間が一体となった戦略的な開発が特徴です。

※1「品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)が都市計画決定されました」JR東日本
https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190414_ho01.pdf
※1「高輪ゲートウェイシティ(仮称)のまちづくりについて」JR東日本
https://www.jreast.co.jp/press/2022/20220421_ho03.pdf

「国際交流拠点」を掲げるまちづくりの背景とコンセプト

品川エリアの再開発の根拠法となっているのは、2002年に制定された都市再生特別措置法です(※2)。バブル崩壊後の経済停滞を打開し、情報化・国際化への対応と都心への人口回帰を推進するために制定されたこの法律のもと、品川は「都市再生緊急整備地域」に指定され、容積率の緩和や地区計画の活用が認められました。
品川駅西口地区のまちづくりコンセプトは「世界の人々を迎える品格ある迎賓都市」とされており、国際会議・展示会に対応するMICE機能、グローバル企業の本社・オフィス機能、国際水準のホテルと商業機能、さらに緑豊かなオープンスペースを組み合わせることで、「国際交流拠点」としての地位確立を目指しています。品川駅北周辺地区でも「Global Gateway」をコンセプトに掲げており、2つのエリアが連動して品川を東京の新たな国際玄関口へと変える構想です。

※2「都市再生特別措置法」e-Gov法令検索
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=414AC0000000022

品川の再開発はいつ完成する?各プロジェクトの竣工スケジュール一覧

品川エリアの再開発は一度に完成するものではなく、プロジェクトごとに竣工時期が異なります。オフィス移転を検討する際には、どの物件がいつ入居可能になるかを把握しておくことが重要です。現時点での主要プロジェクトの竣工予定は以下のとおりです。
まず品川駅北周辺地区(高輪ゲートウェイシティ)では、4街区の複合棟Ⅰ「THE LINKPILLAR 1 NORTH/SOUTH」が2025年3月にまちびらきを迎え、すでに稼働中です。3街区の複合棟Ⅱ「THE LINKPILLAR 2」および2街区の文化創造棟は2026年春の開業が予定されています。1街区の住宅棟についても順次整備が進められています。
品川駅西口地区では、A地区の「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」(京浜急行電鉄・トヨタ自動車が事業主体)が2025年5月に着工し、竣工は2029年1月の予定です。C地区(高輪三丁目品川駅前地区第一種市街地再開発事業)は2026年4月着工、2029年3月(2028年度末)の竣工を目指しています。また泉岳寺駅地区の再開発ビルは2024年11月に着工済みで、竣工は2031年度の見通しです。2028〜2031年にかけて大量のオフィス供給が予定されており、移転タイミングの戦略的な判断が求められます。

品川の再開発で注目すべき6つの区画と主要プロジェクト

品川の再開発で注目すべき6つの区画と主要プロジェクト

品川の再開発は複数の事業主体が異なるエリアで同時進行しており、それぞれ機能・規模・特色が異なります。移転候補として検討する前に、各区画の内容を正確に把握しておきましょう。

高輪ゲートウェイシティ─まちびらき済みの複合棟と今後開業する施設

品川駅北周辺地区で展開される「高輪ゲートウェイシティ」は、2020年3月開業の高輪ゲートウェイ駅を核に、JR東日本が主体となって1〜4街区を整備する大規模プロジェクトです。開発コンセプトは「Global Gateway」で、国際ビジネス交流拠点としての都市機能が凝縮されています。
2025年3月にまちびらきを迎えた4街区の「THE LINKPILLAR 1」は、NORTH棟(地上29階・高さ約161m)とSOUTH棟(地上30階・高さ約159m)の2棟で構成され、業務・ホテル・商業・カンファレンス・ビジネス支援施設などを備えています。延べ面積は約46万㎡と圧倒的な規模を誇り、すでに多くのテナントが入居しています。2026年春には3街区の「THE LINKPILLAR 2」(地上31階・高さ約167m、業務・商業)と2街区の文化創造棟「MoN Takanawa」(隈研吾氏デザイン)が続いて開業予定です。なお、1街区は住宅棟「TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE」として整備されます。また、明治初期の歴史遺構「高輪築堤」が開発区域内から出土したことから、その一部は現地保存・公開される予定で、歴史と最先端が共存する街づくりとしても注目されています。

品川駅西口A地区─トヨタ新東京本社が入る29階建て複合ビルの概要

品川駅西口A地区では、京浜急行電鉄とトヨタ自動車を共同事業主体とする「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」が2025年5月に着工しました。かつてSHINAGAWA GOOS(シナガワグース)があった敷地を中心に、敷地面積約23,584㎡、延べ面積約311,802㎡、容積率約1,000%という超大型の複合ビルが建設されます。
建物は地下4階・地上29階建て、高さ約152mで、用途はオフィス・商業・ホテル・MICE(コンファレンス・多目的ホール)と多岐にわたります。特筆すべきは、トヨタ自動車の新東京本社がこのビルに入居する予定である点です。品川が次世代モビリティの拠点と見なされていることの証左でもあり、竣工予定の2029年1月に向けて、関連する取引先・協力企業の移転需要が周辺エリアに波及する可能性があります。設計・施工は大成建設グループが担当しています。

品川駅西口C地区─高さ155mの超高層棟とMICE・産業支援施設

品川駅西口C地区では、「高輪三丁目品川駅前地区第二種市街地再開発事業」として、施行地区面積約2.2ヘクタールの敷地をC-1街区とC-2街区に分けて整備します。総事業費は約1,445億円が見込まれています。
C-1街区の高層棟は地下2階・地上30階建て、高さ約155mの規模で、用途はオフィス・店舗・産業支援施設・住宅(約50戸)などです。低層棟(地下2階・地上8階・高さ約32m)と合わせた延べ面積は約186,900㎡にのぼります。デッキレベルには約5,120㎡の広場、地上部にも約700㎡の広場と約860㎡の緑地が整備される予定で、働く環境と公共空間の質的向上が図られます。C-2街区には集会場が整備されます。2026年度着工・2028年度竣工という日程はA地区より早く、移転検討の候補に入れる際は注意が必要です。

品川駅街区地区─JRと京急が連携し駅と一体化する超高層ビル3棟

品川駅街区地区は、品川駅そのものと一体化する形で進められる再開発で、JR東日本と京浜急行電鉄が連携して推進しています。品川駅は東海道新幹線・東海道線・横須賀線・京急線が乗り入れる国内有数のターミナル駅であり、将来的にはリニア中央新幹線の始発駅、東京メトロ南北線の延伸駅としての役割も担うことが予定されています。
この街区では駅の抜本的な改良と合わせて、複数の超高層複合ビルの建設が計画されています。駅機能の再編によって東西連絡通路の整備やバスターミナルの再配置も見込まれており、駅と街の一体的な利便性向上が最大の特徴です。具体的な建物スペックや着工時期については現在も計画が進行中であり、最新情報の継続的な確認が必要です。

泉岳寺駅地区─駅の大規模改良と地上30階建て駅直結ビル

泉岳寺駅地区では、「泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業」として東急不動産・京浜急行電鉄・鹿島建設が特定建築者となり、2024年11月に着工しました。敷地面積は約8,486㎡で、地上30階・高さ約145m・延べ床面積約110,644㎡の複合ビルが建設されます。
用途は住宅(約350戸)・業務・商業で、収容台数約250台の駐車場を備えるほか、泉岳寺駅に新たな出入口が南北2カ所設けられます。同時に都営浅草線のホーム・コンコース拡張やエレベーター増設など駅の大規模改良も実施される予定で、混雑解消と乗降環境の改善が見込まれます。竣工は2031年度の見通しで、品川エリアの再開発プロジェクトの中では最も完成時期が後ろ倒しになっています。

品川浦・北品川エリア─約13ヘクタールに15棟のビル群が誕生する将来構想

品川駅の東側・港南口方面に広がる品川浦・北品川エリアでは、京浜急行本線の高架下や旧運河沿いの工場・倉庫跡地を活用した大規模な再開発の将来構想が存在します。このエリアは品川区と港区にまたがり、約13ヘクタールに及ぶ広大な敷地に最大15棟程度のビル群が誕生する見通しも示されています。
現時点では都市計画の検討段階にあるものが多く、具体的な着工時期は確定していません。しかし品川駅東西の回遊性向上に向けたデッキ整備や歩行者ネットワークの拡充と連動して、将来的には港南口側のオフィス需要が再評価される可能性があります。現在すでに港南口周辺にはソニーやキヤノンなど大手企業の拠点が集積しており、既存のオフィス集積地としてのポテンシャルも高いエリアです。

品川の再開発と連動するリニア・南北線延伸などの交通インフラ計画

品川の再開発と連動するリニア南北線延伸などの交通インフラ計画

再開発の価値を左右するのが交通インフラです。品川では複数の大型交通整備が同時進行しており、それぞれが企業の立地戦略に大きな影響を与えます。

リニア中央新幹線の始発駅として高まる品川のポテンシャル

リニア中央新幹線は品川駅を東京側の始発駅とし、名古屋まで最速約40分で結ぶ計画です。東海道新幹線と合わせると、品川から東海・関西方面へのアクセスは東京駅と同等以上となり、首都圏の「もう一つのターミナル」としての地位がさらに強固になります。
ただし、リニアの開業時期については静岡工区の工事問題などを背景に当初の計画から遅延が生じており、2027年の開業は困難な見通しとなっています。最新の状況では2030年代半ばから後半の開業を目標とする方向で調整が続いており、確定時期については引き続き注視が必要です。それでも、リニア開業後に想定される名古屋・大阪との移動革命を見越して、品川への本社・拠点移転を先行させる企業は少なくありません。将来の利便性を先取りした立地戦略という観点では、品川は中長期的に最も評価が高まりやすいエリアのひとつといえます。

東京メトロ南北線の延伸で品川駅に新駅が開業する見通し

東京メトロ南北線は現在の白金高輪駅を終点としていますが、品川駅まで約2kmの延伸工事が進められています。延伸が完成すると、品川駅から四ツ谷・飯田橋・赤羽岩淵方面への直通運転が可能となり、都心北部エリアとの乗り換えなしのアクセスが実現します。さらに南北線は埼玉高速鉄道と直通しているため、埼玉方面からの通勤アクセスも大幅に向上します。
延伸区間に途中駅を設置する計画はなく、白金高輪駅から品川駅までをダイレクトに結ぶことで、都心部への速達性とリダンダンシー(代替え経路)の確保が図られます。開業目標は2030年代とされており、リニア開業の時期と重なる可能性があります。南北線の延伸は特に、現在の品川エリアの弱点である「東西・南北方向の地下鉄アクセス」を補完するものであり、オフィス立地としての採点を引き上げる要素として注目されています。

京急品川駅の地平化と国道上空デッキが生み出す歩行者ネットワーク

現在の京急品川駅は高架構造となっていますが、再開発計画では京急の地平化(地上への移設)が予定されています。これにより、現在の高架橋を撤去した跡地を活用した新たな街区の整備が可能となり、品川駅西口の街並みが抜本的に変わります。
また、国道15号(第一京浜)の上空にデッキを整備することで、高輪ゲートウェイシティから品川駅西口地区、さらに泉岳寺駅方面にかけて連続した歩行者ネットワークが形成される計画です。このデッキは雨天でも快適に移動できる動線となり、各再開発エリアが街として一体化する効果があります。オフィスワーカーにとっては通勤・昼食・移動の利便性が大幅に向上する見込みで、品川エリア全体の就業環境の質を底上げします。

品川駅の「東西分断」は解消されるか?デッキ整備による回遊性の変化

品川駅はJRの線路が南北に走ることで、東側(港南口・品川区)と西側(高輪口・港区)が分断されており、徒歩での行き来が不便という課題を長年抱えてきました。現状、東西を結ぶ通路は駅構内のコンコースを通る経路に限られており、駅の外で直接往来できる歩行者動線がほぼ存在しません。
この課題に対し、再開発では自由通路の拡充と駅北側・南側それぞれへのデッキ整備が計画されています。国道上空デッキの整備と合わせて、品川駅を中心に半径500m〜1km圏で東西の回遊が可能な歩行者ネットワークが順次構築される見通しです。ただし、これらのインフラは再開発の進捗に連動して段階的に整備されるため、完全な東西連絡が実現するのは2030年代以降になる可能性があります。
現時点ではエリア選定の際に「西口か東口か」という立地の違いが依然として利便性に影響するため、移転先選びでは実際の通勤動線を確認することが重要です。

品川の再開発でオフィス市場はどう変わる?賃料・空室率・企業動向を分析

品川の再開発でオフィス市場はどう変わる?賃料・空室率・企業動向を分析

大規模な再開発は、オフィス市場の需給バランスを大きく動かします。品川エリアへの移転を検討する企業にとって、賃料・空室率の変化と企業動向の把握は欠かせない判断材料です。

KDDI・トヨタ・マルハニチロなど大企業の本社移転が相次ぐ理由

品川再開発エリアへの大企業の本社移転は、すでに複数が公表・実現しています。高輪ゲートウェイシティの「THE LINKPILLAR 1」には、KDDI株式会社(2025年7月移転)や、Umios株式会社(旧:マルハニチロ、2026年2月移転)の本社入居が決定しており、順次稼働を開始しています(※3)。さらに2029年度には、トヨタ自動車の新東京本社が品川駅西口A地区の複合ビルに開業する予定で、総事業費は約3,500億円(着工時点)にのぼります(※4)。
企業が品川を選ぶ理由として共通しているのは、国内最高水準の交通アクセスです。品川駅は東海道新幹線・東海道線・横須賀線・京急線が乗り入れ、羽田空港へは電車で約15分という利便性を誇ります。加えて、リニア中央新幹線の始発駅・東京メトロ南北線延伸の拠点という将来価値が上乗せされており、名古屋・大阪方面との往来が多いメーカー系企業や、海外との往来が多いグローバル企業が特に立地メリットを感じやすいエリアです。トヨタがモビリティカンパニーへの変革を掲げ「ヒトが集い、シナジーを生む場」として品川を選んだように、オフィスの機能・環境・象徴性を高める目的での移転という側面も強くなっています。

※3「『TAKANAWA GATEWAY CITY』に本社移転、7月1日新本社グランドオープン」KDDI株式会社
https://newsroom.kddi.com/news/detail/kddi_nr-533_3814.html
※3「『TAKANAWA GATEWAY CITY』へ本社を移転」マルハニチロ株式会社
https://www.maruha-nichiro.co.jp/corporate/news_center/news_topics/2024/05/31.html
※4「品川・新東京本社の2029年度開業に向け着工」トヨタ自動車株式会社
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/42831939.html
※4「トヨタは、2029年度東京・品川に、新東京本社を開業します」トヨタ自動車株式会社
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/40538400.html

大量のオフィス供給が賃料相場と空室率に与える影響

品川エリアの特徴として、都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷区)と比べると空室率がやや高い傾向が続いてきました。2022年以降、再開発に伴うビルの取り壊しが相次いだことで既存テナントが周辺エリアに一時退避せざるを得ないケースが生じ、一時的に需給が乱れる局面もありました。しかし、2024年12月末時点のデータでは、品川駅周辺エリアの大型物件において1,000坪超の空室が消化されるなど、空室率の回復が確認されています。
今後の焦点は、2028〜2031年にかけて予定されている高輪ゲートウェイシティ追加棟・西口A地区・C地区・泉岳寺駅地区など、大量の新規オフィスフロアが一気に市場に供給される局面です。日本不動産研究所の予測によれば、大量供給が見込まれる年でも地区外からの移転需要が喚起されることで空室率は低下に向かうとしていますが、新規供給を需要が吸収しきれない可能性も残るとされています。新築ビルへの移転需要が一時的に既存ビルの空室率を押し上げるリスクも念頭に置いて物件選びを進めることが賢明です。

丸の内・新宿と比較した品川エリアの立地メリットと注意点

東京の主要オフィスエリアと品川を比較した場合、最も大きな差が出るのは賃料水準と路線の多様性です。2025年時点のデータでは、丸の内・大手町・有楽町エリアの平均募集賃料は50,000円/坪を超えており、品川エリアの相場はその半分前後に抑えられています。同程度のグレードのオフィスであれば、品川への移転はコスト削減効果が大きく、特に広いフロアを必要とする企業には魅力的です。
一方で注意点もあります。丸の内は東京メトロ各線・JR各線が集中し、新宿は7路線以上が乗り入れるのに対し、品川はJR・京急・地下鉄の組み合わせが主体で、山手線内側の都心へ向かう経路がやや限定されます。たとえば霞ヶ関・永田町方面へのアクセスは新橋・虎ノ門経由となるため、官公庁や国会周辺との往来が多い業種には利便性の劣る場面もあります。また、現時点では品川駅の東西分断という課題が残っており、社員の通勤経路やランチ環境なども含めた総合的な就業環境の比較が必要です。将来的な南北線延伸・デッキ整備によって弱点が解消されるタイミングと、自社の移転予定時期を照らし合わせた検討が求められます。

品川の再開発エリアへオフィス移転する際に押さえたいポイント

品川の再開発エリアへオフィス移転する際に押さえたいポイント

再開発エリアへの移転を成功させるには、情報収集と同時に実務的な準備を早期に始めることが重要です。ここでは移転スケジュールの組み方から物件選びの視点まで、実践的なポイントを整理します。

竣工時期から逆算して移転スケジュールを組む方法

新築ビルへの移転を検討する場合、竣工予定日から逆算した準備スケジュールの設計が不可欠です。一般的な法人のオフィス移転では、入居日の1〜1.5年前には物件を内定し、6〜12ヶ月前には内装・通信・什器などの業者選定を済ませ、3〜6ヶ月前には旧オフィスの解約通知を行う、という流れが標準的です。
品川再開発エリアに当てはめると、たとえば2028年度竣工のC地区への入居を目指す場合、2026〜2027年初頭には物件情報の収集と候補選定を開始する必要があります。2029年1月竣工のA地区(品川駅西口)については、すでに着工しており現時点で不動産会社へ問い合わせを開始しておくことが望ましい段階です。特にグロスで1,000坪超を必要とする大型ユーザーは、竣工の2年前から情報収集・交渉を始めておかないと、希望フロアを押さえられない可能性が高くなります。現在入居中のオフィスの契約満了日と再開発ビルの竣工時期が一致しない場合は、短期の中継ぎ拠点を確保するサブリース活用も選択肢の一つです。

西口・港南口・高輪ゲートウェイ周辺─エリア特性で選ぶ物件選びの着眼点

品川駅周辺は大きく3つのエリアに分けて物件選びを検討できます。それぞれの特性は以下のとおりです。

  • 西口(高輪口)エリア
    立地:JR・京急品川駅直結、国際ホテルや新幹線改札に至近
    向き不向き:国内外の来客が多い企業、MICE・コンベンション機能を活用したい企業に最適
    注意点:再開発に伴う建設工事が継続中のため、入居可能な新築物件は2028年以降に集中
  • 港南口(東口)エリア
    立地:品川インターシティ・品川シーサイドなど既存のオフィスビル群が充実
    向き不向き:即入居を希望する企業、現在の賃料水準を抑えたい企業
    注意点:現状は東西分断が残るため、新幹線や京急への乗り換えは改札内を経由する必要がある
  • 高輪ゲートウェイ周辺エリア
    立地:高輪ゲートウェイ駅直結、THE LINKPILLAR 1は稼働中、今後も複合棟が続々開業
    向き不向き:ブランド性・採用力強化を重視する企業、国際水準の施設環境を求める企業
    注意点:賃料は再開発エリアの中では高めの水準となる見込み

再開発エリア周辺のオフィス賃料の目安と坪単価の傾向

品川エリアの賃料水準は物件のグレード・築年数・エリアによって幅がありますが、おおまかな目安として把握しておくことが重要です。品川区内の既存ビルの坪単価は、約20,217円が市場での参考レンジです(※5)。一方、高輪ゲートウェイシティやA地区の新築超高層ビルは、大手町・丸の内の最新グレードAビルより低い水準とはいえ、30,000円/坪前後以上の賃料帯での募集となることが想定されます。
移転コストの比較を行う際は、表面的な坪単価だけでなく、共益費・管理費・礼金・フリーレントの有無・原状回復費用といった総コストを加味した実質負担額での比較が必要です。また、再開発新築ビルでは敷金の水準が高く設定されるケースもあり、初期費用として坪数×6〜12ヶ月分の敷金が必要になる場合があります。移転予算の策定では、賃料の月次コストだけでなく、移転一時費用を含めたトータルのキャッシュアウトを事前にシミュレーションしておくことを推奨します。

※5 2026年4月1日時点で東京オフィスチェックに掲載中の46,989件の物件から該当エリアの物件賃料をもとに算出(かつ1985年以降に竣工のビルのみ)

まとめ:品川の再開発の全貌を把握しオフィス移転の最適なタイミングを見極めよう

品川の再開発は、高輪ゲートウェイシティを皮切りに、品川駅西口・泉岳寺・品川浦エリアへと波及する東京最大級の都市再編です。2025〜2031年にかけて超高層複合ビルが順次竣工し、リニア・南北線延伸・デッキ整備などの交通インフラも連動することで、品川の都市価値はさらに高まる見通しです。トヨタ・KDDI・マルハニチロなど大手企業が先行して移転を決定しており、関連企業や取引先にとっても立地の再検討が急務になっているケースがあります。移転先として品川を検討する際は、竣工スケジュールと現在の契約状況を照らし合わせ、早期に情報収集を始めることが成功の鍵です。

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